追加開催決定!ファストパッキングの魅力を真面目に伝えます。GO FAST!! ~ファストパッキングのススメ~


5/31に朽見太朗君と、OMMの千代田高史君をゲストに招いて、ファストパッキングとはなんぞや?ということを紐解いていくイベントを開催します。(追記)イベントを告知したら一晩で埋まってしまったので、同内容で6/7にも開催することになりました。6/7はまだエントリー可能です。

内容としては、GWに朽見君が行った東海自然歩道のファストパッキングレポート(4日間で240km・累積標高14,400mの高尾山から静岡中部までの行程、すごい!)とその際に彼が使用したギアレビュー(OMM / PHANTOM25CL、SCARPA / SPIN など)を中心にそこからファストパッキングというものを掘り下げていきます。

リアルなファストパッキングに触れて、自分もチャレンジしてみようって人が一人でも増えてくれると嬉しいです。

以下はイベント開催の経緯ですが、例によって長いのでw エントリー希望の方は、最下段のエントリーフォーム、もしくは以下のURLへどうぞ。 https://goo.gl/forms/WrSYJ0JDRwznm5KE2

「”ファストパッキング”って何だろう?」そんな疑問を持ったことがある人って、実は正直結構いるのではないでしょうか?

僕はRun boys! Run girls! をオープンした2013年からファストパッキングを始めました。それからちょくちょく友人と連れ立って面白いエリアでファストパッキングしたりしています。自分でもファストパッキングはとても好きなアクティビティですし、どんなアクティビティかも理解しているつもりです。


-2013年夏、北アルプス、二泊三日のファストパッキング(白馬岳〜祖母谷温泉〜水平歩道〜池の平小屋〜黒部ダム)ハードなコースでしたがすごく楽しかったです。

でも、”fastpacking”って言葉を聞き始めて(SHMWのタクさんのblogがきっかけでした)、その定義って何だろうと思ってアメリカのサイトを調べた2010年代の前半には、正直はっきりとした答えはわかりませんでした。というか、アメリカのアウトドアシーンの流れに応じて定義が作られて定着しつつある段階だと感じたんですね。

例えば、2007年のBACKPACKINGLIGHTというサイトのフォーラムでは様々な人が、”fastpacking”という言葉の定義づけに関してディスカッションをしていました。https://backpackinglight.com/forums/topic/7240/

The great Encyclopedia of Evans defines “fastpacking” as:”a term used for ultralight, long-distance, multi-day backpacking”(=Evansの百科事典(?)では”ファストパッキング”を、ウルトラライトで、ロングディスタンスな、複数日のバックパッキングを示す単語として定義しているよ。)

というコメントの後に、

I would add when time or speed is a goal of the trip… not all ultralighters are fastpackers and not all fastpackers are ultralight… (=旅のゴールに時間やスピードが設定されているってことを加えたいな。全てのULハイカーがファストパッカーではないし、その逆もしかりだよ。)

ってレスがついていたり、その後にも様々な人の意見が続いていって非常に興味深いです。

また、2009年のRUNNER’S WORLDにはこんなテキストがあります。http://www.runnersworld.com/trail-running-training/running-and-backpacking

It was first invented by backpackers seeking lighter loads, but in the last few years more runners are catching on to the sport. (=(ファストパッキングは)元々、より荷物を軽くしようとするバックパッカーによって発明されたけど、ここ数年でより多くのランナーがこのスポーツにハマりつつあります。)

それから、backpacking-guide.com というサイトにもファストパッキングをバックパッキングの最新トレンドとした上で、

Though definitions vary, most backpackers agree that fastpacking involves running rather than hiking.(=定義は様々だけど、多くのバックパッカーが、ファストパッキングはハイキングというよりランニングを伴うものということに同意しています。)

Like Ultralight itself, the exact definition of fastpacking is open to interpretation. (”ウルトラライト”自体がそうであるように、ファストパッキングの定義についても解釈は自由です。)

といった表記がされています。http://www.backpacking-guide.com/fastpacking.html

こういったテキストをいくつか読んでいくと、ファストパッキングはバックパッキングカルチャー、中でもウルトラライトやスピードハイクの延長として生まれ、その後、ランを伴うという特性上、徐々にランナーにも受け入れられたという状況がわかるし(バックパック系とランニング系のメディアが同時期に紹介していることが興味深い)、このコンテクスト(文脈)を把握しておくことで、ファストパッキングの理解が深まります。

実際、今現在ではファストパッキングを言葉として具体的に定義したサイトも見つけることができます。これらの中には、多くのトレイルランナーがファストパッキングをはじめて現在のシーンが形成され始めた2010年代のものも多いですが、その定義を読むに当たっても先にあげた2000年代後半のファストパッキングシーン黎明期のコンテクストを踏まえておいて損はないかなと思います。

(余談ですが、そんなこんなしてたら1993年には既にfastpackingという言葉があったという記述を見つけてしまいました。https://en.wiktionary.org/wiki/fastpacking しかも、fastpacking — running multiple days on the trail while carrying a pack with food and tent. っていうこの上なくシンプルで完璧な説明ww このまとめ自体は2015年に作られたものみたいで、もうちょっと早くこの引用元を知っていればと思ったりもしましたが、それだと僕自身アメリカでのファストパッキング発生のコンテクストにたどり着けなかったわけで、まぁ結果オーライかw)

さてさて、長い前置きでしたがファストパッキングというのは一つのアクティビティを指しつつも、定義がやや幅広く、そのバックグラウンドに複数のカルチャーがあるということが理解してもらえたでしょうか?

そこに僕たちが今回改めてファストパッキングを掘り下げるイベントをやる意味があります。

ここ数年で、身の回りでも「ファストパッキング」という言葉を聞く機会が増えてきていませんか?僕自身も先述の通り2013年くらいから楽しむようになり、周りの友人も同様だし、トレイルランニング雑誌で毎年別冊号が出るなど、実際日本にファストパッキングシーンが静かに根付きつつあるのは事実だと思います。


-トレイルランニング専門誌「RUN+TRAIL」は2014年から毎年別冊でファストパッキング特集を刊行しています。

ただ、実際のシーンが広がりつつあるスピードを超えて、「ファストパッキング」という”言葉”が一人歩きしているなと感じることもあります。ファストパッキングは新しいアクティビティであり、言葉の響きもいい、そういった部分からメディアでも重宝されていたり、いくつかの大手メーカーは新たなマーケットに期待をしてファストパッキングというジャンルをプッシュしている、そんな印象もあります。

それ自体をdisるわけではないです。そういった大きな動きがあってインディペンデントだったシーンが拡大していく。それってアウトドアのマーケットとしては健全なことだし、お店としても歓迎すべきことだと思っています。

ただ、それでも「で、ファストパッキングって何?」って疑問が解消されてないユーザーも意外と多かったり、ファストパッキングの魅力に気づくユーザーがまだまだそれほど増えていなかったり、なんていうか日本におけるファストパッキングシーンの”中身”が思ったほど見えていないことは、なんか少しもやっとするわけです。このままいくと言葉が一人歩きして、流行り言葉で終わっちゃうんじゃないかな?って危惧すらあります。

例えば、ファストパッキングのベースにある、トレイルランニングシーン、ウルトラライトハイクシーンすらまだアメリカに比べて成熟してないこの日本で、大手ブランドから「ハイカットのファストパッキング向けシューズ」が出ちゃうっていうのは、登山の人たちをターゲットにすえた戦略だと思うのですが(トレイルランナーやULハイカーは普段からもっと軽量なシューズを履いているので、ファストパッキングの際にこの手のシューズが必要とされることはほぼありません)、結構アンバランスな話だと思うんです。

Kei Kuwabaraさん(@kkwbr)がシェアした投稿

2014年大雪山でのファストパッキングで、僕が使用したシューズはこの「adizero XT4」。ぱっと見ランシューながら、ソールの硬さが岩場にしっかりマッチしてかなり活躍しました。

そもそもファストパッキングって、ハイカーでも登山者でもランナーでも、より遠くへ、より早くっていう、すごい根源的なモチベーションがベースにないとできないものだと思うし、ラン、ハイク、登山などの複合的なアクティビティな訳だから、それらの下地なしでは楽しむことすらできません。だから、マーケット主導でファストパッキング向けシューズが出ても、そのシューズをみて「よし、ファストパッキングをしてみよう!」と思う人の絶対数はどうしても少ないと思うんです。

じゃあどうしたらいいか?「リアルなファストパッキングってこういうものなんだぜ?」っていう、今までも知っている人には普通に見えていたファストパッキングのリアリティや楽しさを、僕らももっと外側に知らせていかないといけないなと。

その情報が届く人のベースにあるアクティビティが、ランニングでもハイクでも登山でもかまわない。ファストパッキングの実態に触れた人が「こんなに長い距離を楽しめるんだ?」「こんなにいろんな景色を楽しめるんだ?」「こんな爽快感があるんだ?」って思って、「俺もやりてー!!」って思えば、「重登山靴をもう少し軽く動きやすいものにしてみよう」「長い距離を早く動くための体力をつけよう」「山の知識をもっと身につけよう」って具体的な目標ができるし、そうしたところでようやくメーカーがリリースしているファストパッキング向けのギアの必然性をわかる人が増えるのかなと思います。


– 2015年、水晶岳から読売新道へ向かうルート。ファストパッキングでは通常の縦走より長い距離を移動が可能なため、あまり人がいけないエリアの景色も存分に楽しむことができます。

で、こういったリアルなシーンを伝えていくのは、僕らみたいな小さなお店の仕事というか、むしろ僕らがもっとちゃんと頑張らなきゃいけないよねということで、今回のイベントを開催しようとことになりました。

そんなイベントをサポートしてくれるブランドはOMM。中の人である千代田君は僕を最初にファストパッキングに連れ出してくれた張本人です。ULハイクがベースの彼から僕はギアの軽量化や軽量化にまつわる考え方を学び、逆に僕はトレイルランナーとして、フィジカル的なことやペース配分、登り下りの走り方を伝えたりしました。

今考えると僕の最初のファストパッキングが彼と一緒だったというのは、とても幸せなことだったし、そもそも、ファストパッキングがULとトレランの邂逅な訳で、そういう意味でも象徴的な初ファストパッキングでした。


– 僕の初めてのファストパッキングはOMMクルーといった奥秩父〜奥多摩の一泊二日でした。左OMM小峯君、中央OMM千代田君

また、そういったコンセプト的な部分以外にも、OMMはマウンテンマラソンというファストパッキングに近い形態のレースをイギリスで50年間運営し、そのレースのためのギアを開発しています。実際OMMのギアはファストパッキングにおいて非常によく機能します。そういう意味でも今回のイベントにバッチリのブランドです。

そして、リアルなファストパッキングの実態や魅力を伝えてくれるゲストプレゼンテーターはRBRGアスリートでもある朽見太朗君(クッチー)です。日本一過酷な山岳レースであるTJARのフィニッシャーとしても名高い彼ですが、同時に国内随一のファストパッカーでもあります。というか、そもそもファストパッカーってポジションの人は日本にはまだそれほどいないと思うのですが、そういった状況を鑑みても彼は”ファストパッカー”と呼んで差し支えないかなと。それほど、自身のアクティビティにおいてファストパッキングを重要視しているからです。


-昨年はRBRGにてクッチーのTJAR報告会も開催しました

ちょうどクッチーはGWに日本を代表するロングトレイルと言える東海自然歩道をファストパッキングしてきたところ。今回のイベントでは、そのレポートや彼が感じるファストパッキングの魅力を参加者に伝えてもらいます。ちなみに、今回のファストパッキングは、4日間で240km、累積標高14,400m、高尾山から静岡中部までの行程とのこと。ビバーク装備を背負った状態で四日連続奥三河パワートレイルを走るようなイメージですかね。なんにせよすごい話です。

また、彼は装備のポテンシャルを引き出すことにも非常に長けています。イベントの後半では彼が実際にファストパッキングで使用したOMMのPHANTOM25CLを、実際のパッキングで参加者が試し背負いできるコーナーを設けます。PAHNTOM25CLは革新的な背負い心地のザックではあるのですが、そのポテンシャルを引き出すのにはパッキングからフィッティングまでいくつかコツがあります。でも、そのコツを掴めば、「え?これだけの荷物が、このサイズになって、更にこんな軽く背負えるの?」って感じること間違いないです。で、その体験も「これなら俺もファストパッキングしてみたいなー」ってモチベーションに繋がるんじゃないかな?って思っています。(今回はPHANTOM以外のモデルも背負って比較できます。)


-当日はクッチーが実際のファストパッキングで使用した状態でPHANTOMを背負うことができます

装備に関してもう一点。ファストパッキングにおいて装備の軽量化は重要ですが、クッチーはULの工夫やアイデアを装備に取り入れて軽量化をはかりつつも、最軽量を至上とするのではなく、多少重くても揺れにくいザックを選んだり、多少乱暴に扱っても耐久性のあるものを選んだりと、時にはULとは反対を向くこともあるそうです。そもそもファストパッキングの定義の幅が広いように、装備に関してもULでなければいけないわけではない。イベント当日はこの辺の興味深い話も聞けそうです。

と、これが今回のイベント開催の経緯と詳細です。

・ファストパッキングをやっているけどもっとコアに掘り下げたい
・ファストパッキングに興味があるけど、どう始めてみたらいいかわからない
・トレイルランニングから山の魅力を知った、もっと山を楽しみたい
・ULハイクがベースだったけど、もっと長い距離を楽しめるようになりたい

こんな気持ちを持っている人だったら絶対楽しめると思います。あと、「細かいことはさっぱりわからないけど、ファストパッキングという言葉が気になる!」って人も大歓迎ですよ。みなさまお気軽にご参加ください。

<<イベント詳細>>

「GO FAST!! ~ファストパッキングのススメ~ #1」
日 時:5/31(水) 19:30~受付開始 20:00スタート 22:00終了予定 キャンセル待ちです。
    6/7(水) 19:30~受付開始 20:00スタート 22:00終了予定 ←受付中
会 場:Run boys! Run girls!(東京都千代田区東神田1-2-11-404)
費 用:1,000円
定 員:20名
出 演:朽見太朗、千代田高史(OMM)、桑原慶(RBRG)
協 力:OMM
内 容:
・ファストパッキングって、、、何??(桑原・千代田)
・東海自然歩道ファストパッキングレポート(朽見)
・リアルギアレビュー(OMM/PHANTOM25CL, SCARPA/SPIN 朽見)

お申込:以下のフォームよりお申し込みください。
https://goo.gl/forms/trHXip83giUTQt7X2