今出来ることを見直そう
新型コロナウィルス感染症の感染拡大に伴い、多くの皆さんがこれまでの生活から変化をせざるを得ない状況になりましたね。
未知のウィルスに翻弄され、こんなはずじゃなかった、どうしたらいいんだ!と不安になりますよね。
私もそれは同じです。
不安になると他人の行動が気になり、色んなことに不安感が募ります。
でも、それよりも、まず、自分自身を見直しましょう。
自分自身を見直す・・・
と言っても、精神的なことや、生活面ではなく、
もっと現実的なことです。
あなたの保険についてです。
今、生命保険に加入されてる方。
あなたの保険金が受け取れる条件って何ですか?意識したことありますか?
実は私、約2年半前に夫の癌が発覚し、手術、抗がん剤治療、入院を経験しています。
それまで健康そのものだった為、夫が入社時から会社の薦めで入っていた保険について、考えたことはありませんでした。
しかし、夫はまず「何かわからない病」で入院を勧められ、手術となります。
突然の宣告でとっても驚いたのに、夫の入っていた保険内容を見て愕然とします。
なぜか?
当時夫が入っていたのは「ガンって言われたら絶対守るよ!」という保険だったからです。
つまり「癌だったら手厚く保障するけども、癌以外の場合は、まぁ、ちょっとね、うすーく保障しますよ」という内容だったのです。
夫の病気発覚、手術、入院まであっという間の出来事で、正直家族には選択する時間すらありませんでしたが、保険と言うものは「約款」つまり「事前の約束」が全てなのです。
事前の申告や、約束に当てはまらない場合は、契約年数が何年であっても救済措置はありません。
我が家の場合、手術後の検査の結果「癌細胞である」という結論が出ました。
その時「癌で不安だ」という気持ちの方が大きかったですが、心の片隅に「癌と認定されたから保険が下りる」という事も自覚したことを私は忘れません。
皆さん、ご自身、ご家族の保険ってちゃんと見直してますか?
ちゃんとわかってますか?
今、あなたや、家族の保険が、特定の疾患を手厚く保障するというものだった場合、今回の新型コロナウィルス感染症で、検査・治療・入院を経ても、保険が下りない可能性があるということです。
実は私、前職が自動車保険会社の損害保険サポートという部署で働いていました。
どういう仕事か?というと、もしもあなたが自動車事故に遭遇した際、あなたの損害率と相手の損害率を、相手方(相手の保険会社や個人)と交渉して、保険保証額を決めるという仕事です。
皆さん、保険って何となく入ってませんか?
・親の知り合いで代理店で保険加入
・会社のすすめで保険加入
・車を買った際に保険加入
・特にしがらみがなかったからネットで加入
それぞれ選択した理由はあると思います。
その上で、元損害保険会社社員の私が言えることは、どこで加入したとしても、その保険内容について自分がどれだけ理解しているか?が重要だということです。
すごく簡単な例を1つ。
自動車をお持ちの方。
保険加入・更新の際「使用目的は何ですか?」と必ず問われます。
そして、その使用目的によって、年間の自動車保険料は大きく異なります。
皆さん、なんとなく、会社の出勤でその車を使用していた場合「通勤」で、専業主婦の方や、日ごろ通勤で車を使わない方は「日常・レジャー」だと思ってませんか??
違うんですよ。
「使用目的」を「通勤」と申告するために必要な条件は、現在ほぼ各社変わりがありません。
年間を通じて週5日以上、または月15日以上
お仕事でお使いになりますか?
という条件のはずです。
うんうん、だからこそ通勤として保険加入してるんだよ、何なの?って思う方いますよね?
この保険における、使用目的を認定する上で、最も重要なワードは
「年間を通じて」
です。
毎月必ず週5日以上使う場合
または
毎月必ず月15日以上使う場合
その場合は、使用目的を「通勤」にしなさい。
そういう事なんです。
あ、気が付きましたね?
つまり、普段夏休みやGW等会社が休暇になり、上記に該当しない場合は、通勤で車両を使用していたとしても、使用目的を「通勤」にする必要はなく「日常・レジャー」というワンランク保険料が安くなる保険に該当するという事です。
もう一度言います。
「年間を通じて」ってところがポイントです。
毎月週5日以上
毎月15日以上
その車両を仕事に使っていないなら使用目的は「通勤」に該当しません。
おおよそのサラリーマンは大型連休や、夏休みや正月休みがある為、年間を通じて、毎週5日以上通勤で車を使うことはないですよね?
会社既定の休みと合わせて、15日に満たない出勤日数になる月もありますよね?
そして、今、まさに新型コロナウィルス感染症拡大防止の為、外出自粛を呼びかけられている中、テレワークを選択し、車通勤をやめた方いますよね?
あなたは、今、まさに、車の保険の使用目的は「通勤」ではなく「日常・レジャー」になりました。
保険約款にはこう書いてあります
「使用目的」は、自動車保険に加入する際に、車の使用実態に合わせて正しく申告しなければならないものです。ご申告いただいた内容が事実と相違する場合は、ご契約を解除したり、保険金をお支払いできないことがあります。
そうなんです。
契約した段階で申告するもので、申告していた内容と異なった場合に、そこから保険料を再度算出し、必要な保険料をその都度見直す物なんです。
つまり、年間で保険料を一括払い去れている方であれば、お入りになっている保険会社の約款内容によっては、一部返金もありうるという事です。
(保険会社の約款によって異なりますので、返金が無い場合もあります。ご自身が加入されれている保険会社に確認されるのが一番大事だと思います)
さて、では「日常・レジャー」に申告したうえで、通勤途中で事故に遭ってしまったらどうするの?という疑問生じますよね。
はい、そうでしょう。
その場合、素直に言えばいいんです。
年間を通じてこの車は通勤に使っていません。
でも、本日通勤に使った際に事故に遭いました。
これは、嘘つきでも虚偽でも詐欺でもありません。
約款に記載されている条件に沿って答えるとそうなるんです。
保険約款とは、保証できる人を決めているだけでなく、該当しない人を定めているものなので、実は保険約款をしっかり読み理解することが必要なのですが、約款の文言が難しく、なんとなーく言われたままにって方が多いのです。
保険って、実はすんごく深いのに、知人の薦めや何となくで入ってませんか?
安いからネットでいいや?って思ってませんか?
今、自宅にいる皆さん、ぜひ1度ご自身の生命保険、傷害保険、自動車保険を見直してみましょう。
もしかしたら、意外な無駄が見つかるかもしれませんよ。