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2014年5月5日

クワバラ

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レース備忘録「2014UTMF -2"ねんざ、やっちゃいました"」

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-スタート後はかなり人が密集した状態 photo by Takashi Ohbayashi-
◆スタート〜A1 富士吉田
15:00 レースがスタート。スタート直後はロードではなく遊歩道を走ると言うことで、ゲートを通る時はおしくらまんじゅう状態w その渋滞で焦ったのか結構なスピードで飛ばしていく人多数。焦ってもしょうがないので心拍数140台をキープしつつ進む。河口湖神社を過ぎると上りの林道。ここは心拍を165以下に抑えて軽く走ったり歩いたり。過去のレース経験では上りで心拍を160前半に抑えていれれば大丈夫。また、UTMBの時はスタート直後のフラットなロードで心拍数170だったので、同じ様なことにはならなそうだ。林道はだらだらと結構長いが、思ったより前にいる人もいれば、思ったより後ろにいる人も。というか100マイルなんでこの時点での位置は当てにならないですね。
上りの林道を抜けると下りのロード。ここもスピードは出るが出しすぎない様に力を抜いて走る。しばらく行くと霜山のトレイルに。ここから第1エイドの富士吉田までは600mの下り。ここも頑張りすぎない様に心拍を抑えて走る。霜山を抜けると富士吉田のエイドまでは街中を走ってもうすぐ。が、いきなりここで呼吸が苦しくなる。ここまで低かった心拍も上がってきた。UTMBの不安がよぎり、処方された呼吸器系の薬を投入。エイドではスポドリを大量摂取。トイレに5分ほど並び、夜に備えてライトとハードシェルを装着。
通過時間:4/25 17:24:08
区間タイム:02:23:03
区間順位:428位

◆A1〜A2二十曲峠
A1を出てロード〜ゆるい上りの林道へ。薬の影響か呼吸は楽になり心拍も落ち着き少しずつ身体がまた動く様になる。ゆるい上りは得意なので頑張りすぎずかつのんびりしつつ進む。日も沈む前なので沢山の知り合いと会い話したりしながら進む。余談だが、2012、2013とSTYでコースを半分ずつ回っているので、UTMFに出たことないながらもコースの全容は大体イメージできる。そのことは今回のレースで気持ちの上では大きくプラスに働いていたと思う。
それからいつも栄養補給が大雑把なので、(昨年のおんたけではいいペースでいきながら、補給をおろそかにしたために途中で完全にハンガーノックになった。)今回のテーマその1”きっちり1時間毎にジェルを摂る”ということを決めていた。スタートから3時間。3回目の補給。あわせてVESPAも投入。ちょっと胃が気持ち悪い感じがする。林道を1時間ほど走り、前半のピーク杓子山への急登へ。4回目の補給。ジェルはこれまで飲んできたなかで一番飲みやすかったメダリスト。にしてたのだが、それも入っていかない…。「あー、来たか」と言う感じ。呼吸器系の薬で胃が通常より弱ってたんだなと察する。
過去に数回経験があるが胃がやられると上りが辛い。上りでは足の方の筋肉を使うため胃の血液が足に回り失血状態になるらしい。と言うことで杓子ピークへの上りはまぁまぁ気持ち悪いw が、最悪動けないと言う感じでもなさそうだ。二十曲までなんとか頑張ってお湯もらって胃をあっためようとか考えながら上っていく。思いのほか上りは早く終わり、岩でごつごつした尾根をしばらく進み(逆から来ると何度もピークかと思うパート。)下りへ。逆回りの時は手を使って岩をよじ上ったり、ロープで上る箇所もあるパート。ということで今回は杓子の肝は上りより下りだろうなと思っていた。(靴もここのパートを重視してHOKAでは無くadizero XT4をチョイスしていた。)下りはじめてみると所々渋滞している。ちょっと予想外。ただ、自分が通ったタイミングでは完全に止まると言うほどではなく、何カ所かの狭い岩場が詰まっているという感じだった。胃を休められるとポジティブに考えつつ進む。途中すれ違ったスタッフの方が「手が変な方に曲がってた!」と誰かに伝えている。誰か滑落したのだろうかと思い先に進む。渋滞を過ぎてからは多少のアップダウンはあるものの、二十曲まで気持ち悪いなりに割と走ることができた。
通過時間:4/25 20:20:31
区間タイム:02:56:23
区間順位:344位
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– A2にて。意外と表情は元気 photo by Yuma Hamayoshi –

◆A2〜A3山中湖きらら
二十曲到着。稲葉さんやノリさん等もっと先にいそうな人が丁度出るところだった。二人とも具合が悪そう。二十曲ではとにかく胃を少しでも休めようとお湯を何杯か飲んだ。後はバナナやオレンジ等を何個か食べる。ちなみに、今回のテーマその2”エイドで休みすぎない”。ここ数ヶ月の糖質制限で身体が少し脂肪燃焼型になったのか。今までより長距離でのバテが少ない。胃は気持ち悪いがここで休むより次のサポートが待つエイドまで早く行っちゃえと言うことで足早にエイドを後にする。
エイドを出るとすぐ石割山への上り。ここでキングに追いつく。キングも胃が調子悪いとのこと。二人で色々話しながら進む。石割の山頂から振り返ると、杓子の下りでヘッデンがずーーーーっと連なっているのが見える。関門ギリギリの人は渋滞がひどくなってたら大変だなと心配しつつ先に進む。その後もひたすらキングに話しかけながら進んでいたら、「桑原さんはずーっと喋っていてすごいですね。」と声をかけられる。今宮さんも近くにいたようだ。喋っていると楽というか気がまぎれるというかw 確かにずっと喋っていた。神社のたいまつを過ぎてからきららまでの林道〜ロード区間は3人パックで進む。心拍上げすぎず、かつ遅過ぎず、そこそこ良い感じで走れた。36時間ゴールのきららの目標タイムは22:00だが、21:15に到着。
通過時間:4/25 21:13:31
区間タイム:00:53:00
区間順位:269位
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– 3人パックですばしりに到着 photo by Motoyoshi Ishii-

◆A3〜A4すばしり
すばしりはサポートの入れる大エイド。到着すると仲間が待っていてほっとする。当初40時間という申告タイムを仲間に伝えていたので大幅に早く到着したことでみんなテンションがあがっている。ここでシューズをHOKAに履き替え。ウェアも夜間の冷えを考慮してインナーをFinetrackのアクティブスキンに変更。胃の気持ち悪さはおさまらず。サポーターが用意してくれたスープを飲もうとしたが、パクチーが入っていてにおいが気になり飲めなかった。次回からスープは和風にしようと思うw 胃は気持ち悪かったけど、なんとかなりそうな気もしたので、このまま36時間目標で進むことを告げて出発。ちなみに出発後トイレに立ち寄ったら詰まってしまい、係を呼んだりしていて時間を結構ロスしたww エイドタイム15分の予定が26分に。
エイドを出るとしばらくロード。ここで少しバテに気づく。他のランナーにすこすこ抜かされる。まぁいいやと言う感じでのんびり進む。トレイルに入りゆるい上り。早歩きはやはりスピードを稼げる。少しずつ前に追いついていく。ここからすばしりまでは鉄砲ノ木頭、三国山、大洞山と3つのピークを越える。ちなみに胃の具合が悪くなってから、1時間おきの補給は早くも断念していたため、下りも少しスピードが出ない。胃の具合もちょっとずつ悪くなっている感じがする。三国山を過ぎて、大洞山への上りで気持ち悪さが限界でついに足がストップ。道ばたに休憩。15分ほど休み、とぼとぼ歩き出す。大洞山過ぎたあたりでまたノリさんと遭遇。引続き調子は悪そう。ぶつぶついいながら歩いているw 自分も人のことは言えない。後は下るだけという所で再度15分ほど休憩。体調悪いくせに「あー、この30分のロスがなければもっといいタイムで行けたのにな。」とか生意気なことを考える。
重い腰を上げ再出発。休憩のおかげで少しは身体が動く様になった。すばしりについたら胃を休める為に仮眠しようと思いながら進む。思えばこの時少しぼーっとしてたのかもしれない。少し荒れ気味の下りのトレイルを走っていたら、右足を取られベキベキベキー!!!と言う音が(自分の身体の中で)した。足下を見ると結構な深さのくぼみがあってそこに思いっきり足を突っ込んで捻っていた。「ぐぉーーーー!!痛ぇーーーーー!!!」と叫んだら、大分下の方にいる人が「大丈夫ですか?」と声をかけてきた。そんなにでかい声を出したのかと思いながら「ひねっちゃいましたー。」と答える。「無理して動かない方がいいですよ。」と返してくれたが、でもリタイアしたくないしなぁ、動かないわけにはいかないよなぁと割と冷静に考える。が、気持ちとは裏腹に足が動かない。元々自分は足首が硬い方で、トレイルを走っていると割と足首をコキコキやる。でも、それくらいは慣れたもんでなんというか捻挫耐性がある方だと思うんだけど、今回はそんなレベルははるかに越えて捻ってしまったようだ。「やべぇなぁ。胃の痛みに加えて捻挫か。」とやはり頭の中は意外と冷静。しばらくそこに座って休んでいたけど、エイドまで近いし頑張ってみるかと動き出したら意外と動くことができた。
この時気づいた。「あれ?胃の気持ち悪さが結構おさまってるぞ?」
人間の身体って面白いなぁと思いながら、すばしりまでの残りの道を進んだ。「神様が俺の胃を沈めるために捻挫をさせてくれたんだ。」とか今考えると頭がおかしいとしか思えないことが頭に浮かんだw 気がつくと少し走っていた。
ゴールまで後114km…。
通過時間:4/26 00:40:40
区間タイム:03:00:46
区間順位:602位
(つづく)

PROFILE

クワバラ | Kei Kuwabara

Run boys! Run girls! 店主。体重が増減しがち。その分ダイエット得意がち。2020年に何かの大会で10位以内に入るプロジェクト」通称「にな10」を立ち上げるもコロナ禍やなんやかんやで頓挫。UTMF、UTMBや、Pine to Palm(Oregon / 100mile)、OMM (UK)などを完走しています。

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