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2021年4月14日

アサイセンセー

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そんなこともあったよね 低体温症 その4

どこまで継続するのか低体温症症例シリーズ。今回で最終回にしようかと思っています。

2014年に噴火した御嶽山でもスカイレースを開催していました。
毎年8月に開催していたレースですが王滝村内(標高1000m)から御嶽山山頂(標高3000m)まで駆け上がりぐるっとお鉢巡りをするレースです。

標高は100m上がると気温は0.6℃下がるとされています。2000m上がると12℃下がることになります。夏でも涼しい王滝村でも山頂は気温は一桁です。森林限界を超えると雨風を回避する場所もほとんどありません。

スタート時には問題なかった天候も山の天気は変わりやすいという言葉の通り、刻一刻と変化してあっと言う間に視界は数mで雨風強い展開となりまして、レース途中でコースはショートカットしてお鉢巡りは無しとなりました。

心配なのはショートカットする前にお鉢巡りに進んだ選手達です。案の定視界が乏しいのもあり、進むペースは遅くなり体温は下がる一方で自力で歩けなくなる選手が数名出ました。該当選手を発見した選手も付き添っていたり、防寒具を貸していたら自分の命も危ないということもあり。スタッフがいる場所まで来て状況を報告して下さいました。白くま隊のスタッフなどが救助に行き、暴風雨の中立ち尽くす選手を発見して山小屋に担ぎ込み対応しました。

天気さえ良ければ素晴らしい景色

7年前のレースでの出来事ですので、今ならば選手も装備など準備して悪天候でも走れる「強い選手」が多くなり完走出来る選手も増えたかもしれません。ただ装備の軽量化によって「速い選手」を目指していると天候次第では命に関わる危機があっという間に目の前に現れます。

このような悪天候のレースも伝説として語り継いでいかれることに価値があるかと思います。スカイランニングやトレイルランニングの世界では「強い選手」が増えていくことを期待しています。

PROFILE

アサイセンセー | Takayuki Asai

Polar Bear Trainer’s Team 代表
山に入るアスレティックトレーナーチーム白くま隊
トレランレースでは救護やケアブースを担当 安全に元気に走るために必要なセルフレスキューやケガの予防に必要なコンディショニングメソッド 専門性が高いスタッフが代筆として登場するかも
トレラン業界に関わって 1 0年越えていまだレースには出走したことありません。

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