マダニに注意報なんてないけど
草むらに潜む生き物
山でなくてもちょっとした草むらにはマダニがいます。写真は見たくない方もいますので掲載しませんが、マダニに噛まれることによる感染症による死亡事例も報告あり話題になっています。特に肌を露出しがちなトレイルランナーはマダニをお持ち帰りしがちなので注意が必要です。
マダニに刺される?噛まれる?
マダニは人間や動物を吸血することにより栄養を摂取しています。山林や草むらで生活していますので肌を露出していると噛まれやすいです。吸血自体には痛みはなく、出血もないので気が付かないうちに吸われていることになります。こんなとこにほくろがあったかな?という感じで気が付きますが、専用のピンセットなどがない取れません。マダニが十分に吸血して段々大きくなると自然とポロリと取れるそうです。それまでは数日間共に暮らすことになります。
無理に取ろうとすると顔と胴体のつなぎ目が取れて顔だけ残ってしまうそうです。患部が炎症を起こすこともありますので医療機関にて除去してもらうようにしましょう。
マダニが媒体となる感染症
マダニに噛まれることにより感染することがある感染症には日本紅斑熱、ライム病、なかでも強力なのがSFTS(重症熱性血小板症候群)があります。SFTSは発症すると致死率が10~30%程度とも言われています。こういった感染症のウイルスを持ったマダニに噛まれると感染するので、必ず感染するわけではありません。比較的関西や九州方面に多いと報告されていますが、生き物なので全国で増える可能性はあります。SFTSについては全患者の90%以上が60歳以上で高齢者が重症化しやすいそうです。
マダニに噛まれて2週間程度は体調観察しましょう。もし発熱や倦怠感があるときはマダニに噛まれましたという報告と共に病院受診して下さい。残念ながらワクチンなどは現在はないです。
マダニを避けるためには
極力肌を露出しないというのが最初に出てきますが、山を走りながら熱を逃がす必要があるトレイルランナーには少し難しいかもしれません。ディートやイカリジンという成分が配合されている虫よけはマダニを避けるそうです。山から下りて来た時はシャワー浴びながらマダニがついてないか確認するようにしましょう。自宅に連れて帰らないように上着は脱いでバサバサと払うのも効果あるかもしれません。
ついついマダニ噛まれるぐらいと慣れてしまいがちですが特殊な感染症があることは忘れずに出来れば噛まれないように注意していきましょう。