あたまのソトとナカ
年間を通じて色んな山での安全管理救護活動をしておりますが、コースレイアウトや天候によって発生する症例に違いを感じます。その中でもOSJ安達太良山トレイルレースは頭をぶつける選手が毎年多く発生します。山が悪いのではなく走るからこそ、つまずいて転倒や上り下りで足元に注意が向いて枝に激突などなどハイカーのペースでは問題になれないリスクがランニングにはあるのです。
天候の影響
いつもは何故か雨が多い安達太良山のトレイルレースですが、今年は2連戦共に晴天で脱水が心配なぐらいでした。路面状況も田んぼや沼ではなくドライな走りやすい様子でした。スピードが上がればつまずいた時のダメージは大きくなります。今回は岩で顎をカットしたり、唇を自分の歯で噛んでしまい損傷というケースが多くありました。写真はありますが公開はせず。。
いつものコースもいつもと違う
スタートからくろがね小屋までの馬車道という林道についてはくろがね小屋改修工事の重機を通すために林道の岩を砕いて平らに整備をしている最中でした。砕かれた岩は不安定で路面も安定せず歩いているだけでも足首捻りがち、ここを最後の下りで走るのは大変だったことでしょう。いつもと同じというのは自然にはないと改めて認識しました。
あたまのソトとナカ
頭の外側では傷がパックリして大出血 病院に直行して縫合が必要な症例
頭の中側では脳震盪や血管が切れて脳周囲に血液が溜まってしまう場合もあり
外に出血する分には献血もせずにもったいないぐらいですぐに命への影響はないですが、頭の中は命に関わる場合もあります。その場では平気でも家に帰る途中や夜中に悪化するケースというのもありますし、頭の中は病院で検査しないと分かりません。血が出てビックリする時は同時に頭の中も心配する習慣が必要です。
白くま隊では頭を打った可能性がある選手向けにリスクに対する認識を共有化するために説明用資料を作成しました。頭はもちろん顔に傷がある選手は頭の中にも同時にストレスを受けている可能性があるので説明しました。公開資料なので著作権フリーにてご活用頂いてもOKです。リンク先にはもう少し詳細資料など添付しています。
山を少しでも安全に楽しめるように!!
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