アカウント カート オンラインストア

BLOG

2020年3月30日

ケロズ

296

走るのをちょいとおやすみしております/カナダコロナ日記 #Tip of the iceberg Newspaper 28

カナダはバンクーバーからケロズです!こちらバンクーバーでもコロナの影響が出ており、現在自己隔離生活を送っています。もうコロナニュースやめて〜!という方には申し訳ないけれど、日本のアウトドアスポーツを愛する皆さんの何か役に立てばと思い、この記事を書くことにしました。

コミュニティガーデンに設置されたソーシャルディスタンスの目安。
めっちゃわかりやすい!グッジョブ!

そもそも3月18日から日本に3週間帰省する予定だったのに、激変するコロナの状況に断念せざるを得なくなりました。海外帰国者から知らず知らずのうちに移してしまうリスクもあり、両親や友達に移すのだけは避けたいと思ってキャンセルしました。

バンクーバーは現在街から人が消えています(といっても私は本当に家から出ていないから分からないけど、ボスが言ってた)。スーパーやドラッグストアなどの生活必需品が買えるお店以外は基本閉まっており、ニュースで見てる人もいると思いますが、「ソーシャルディスタンシング(人との物理的な距離をとる)」と「 Flatten the Curve(感染者曲線をなだらかにする /1度に感染者が爆増するのを避け、医療崩壊に至らないようにする作戦)」の2つ柱で対策が行われているように思います。ちなみに今日のニュースを見ていると、バンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州は想定していたよりも、発生者数のカーブが緩やからしい。よっしゃ!まだまだ油断できないけれど、バンクーバー市民、引き続きがんばろう!

カナダの首相、ジャスティン・トルドーさんからのメッセージ。冒頭が「家にいてくれ」。

不要不急以外の用事以外は家にいて欲しいということで、私もほぼ家にいます。初めの数日は家の前の公園を少しばかり走ってたけど、もうここ数日は回数を超減らしておやすみモードに。ランニングに関してはグループじゃなくてソロで走ろう!ということで、私も走るんだったら一人(っていつも一人だけど…笑)。でもそもそもバンクーバーは人が密集していないから、人との距離は取りやすい気はする。

近くの公園のミニロッククライミングも閉鎖!なんかこのロープが悲しい!でも日本の木を祀る感じにも見えて今は見るたびに拝むようにしている(暇人の想像力)。

さてお仕事について。私はフェールラーベンというアウトドアのお店で働いていますが、仕事は最低でも2週間お休みと告げられてはや2週間。今日ボスと電話で話し、「解雇か〜」と予想していたものの、「何度も引っ張って申し訳ないけど、なんせ状況・情報が日々変わりすぎて、なかなか判断ができてないのが本音。来週もう一度話そう」ということに。でも、「次の電話までに全ての手を尽くすから、それまではあんまり心配せずに生活してな!」と言ってくれ、この2週間自宅待機だったけれど、その分のお給料は支払ってくれるそう。でも来週からどうなるかはさっぱり分からない。

山がそばにあってよかった。と、こういうとき思う。

カナダではすでに多くのビジネスに影響が出ていて、解雇が相次いでいる。と同時に今も働き続ける医療従事者やスーパーの店員さんたちに感謝を示すポジティブな動きも出てきている。

ダウンタウンにある病院の周りでは、シフト交代の午後7時に、周辺住民が窓からベルを鳴らしたり、拍手したりしてこの大変な時期に働き続ける人たちを応援。友人曰く他のコミュニティでもこういった動きが大小含めてあるそうな。なんか動画を見てるとカウベルの音がトレランレースで選手を応援する感じ。ってか、みんな結構ベル持ってるんだな!笑

ちなみにバンクーバーもトレランレースやロードレースは軒並み中止。アウトドアスポーツの楽園バンクーバーでのこの決断は、主催者にも参加者にとっても本当に辛いだろうなぁと想像します。

私もこの記事を書き始めたときは、ヒャッホーイ!雪遊び行ってきたど〜!的な記事を書くつもりだったのに、数日の間に状況が激変しすぎて、何を書いたらいいのか正直分からなくなりました。笑 

これがたったの2週間前というのが不思議な感じ。スノーシュー!

「家にいる」以外で何か自分にできることないかな〜?と思っていたところに、今日なんと突然町内のチラシ配りのお願いキターーー!

町内の中に「コロナで不安を抱えている人たち、特にお年寄りや障害を持つ人、免疫の弱い人たちに向けて、お買い物代行ボランティアやろう!」という人たちが出てきたのだ。それを知らせるチラシ作ったから配って欲しい、ということだった。住民同士の助け合い、ほんま大事や。

マスクは自分の顔を触らないようにすることを意識するためにつけている。

お買い物だけじゃなくて、コロナの質問に答えたり、なんでも不安に思ってることあれば遠慮なく連絡してね!という内容が書かれていた。

今後もし日本が危機的な状況になった場合に、元気なランナーの皆さんにできることの一つかもなぁとも思った!というのもランニングって一つの安全な移動の方法だな、と改めて感じたから。バンクーバーの市バスは一人一人の距離を置くために座れないスペースを設ける工夫まであったり、とにかく密集する場所のリスクを減らす工夫が施されている。そういうのを見ていると、走ったり、自転車乗ったり、歩いた方がリスクも不安も減っていいよなぁと。と同時にそれすらできない人たちもいて、こういったボランティアが出てきたのは素晴らしいことだと思う。自分が買い物行くときに、他の人の分も買うのってそんなに難しいことじゃないだろうし。

ダーリンルイスも地域のみんなに配布中。

コロナが始まって以来、こんな風にいろんな形の「思いやり」を感じる場面がたくさんある。

と、そんなカナダ・コロナ近況報告でした。私は万が一解雇されたときプランとして、もっと英語に磨きをかけるぞ〜!とカレッジに行く準備をしたり(これは全部オンラインになると思われる)、前からずっとやりたかった畑プロジェクトもすでに始動。家にある畑と家の前のコミュニティガーデンの両方で野菜や豆、ハーブを育て中。爆買いどころか脱スーパーマーケットに向けて舵をとっています。

こんな世界でも自然はいつも通りの営みを続けていて、その力が元気をくれます。畑に咲く花には花粉だんごをつけたミツバチがたくさん。ふと見上げたら野生のイーグルも降臨!笑。

みつばちかわええ〜。
近所に住む野生のイーグル。眼差しが渋い。

今までの暮らしや社会の仕組みがこれを機にぐわっといい方向に向かうといいなぁ。”Do your part”という言葉もよく耳にして、「自分にできることを、自分で考えて、行動しよう」ということだと思う。私はお医者さんでもないし、人をそういう意味では救えないけれど、”家にいるというパート”は私にだってできる。だから今はそれをやるのみかな。意外と焦りはなくて、暮らし、家族、いろんなことをもう一度考える機会になっています。

日本の状況もどんどん変わっていると思いますが、トレイルランナーの皆さんも元気に、健康に過ごしてほしいと思います。

ではではまた!ちゃお〜!

追伸: 新ブロガーのユウタともよく連絡を取り合っていて、カナダと日本のコロナ状況の情報交換をしています。ユウタが理学療法士として無事にカナダ来れることを心から祈るランボーカナダ支部でございます〜。

PROFILE

ケロズ | Shizuka Yoshimura

ランボー地球支部として世界を探索、いろんな人の心に窓を作ることをテーマに記事を書いています。過去4年間はカナダ2年、ニュージーランド1年、インド・ネパール半年、その後少し日本を経由して、現在はカナダの永住権を取得、バンクーバーで生活しています。今後さらに北上、極寒の地でアートとアウトドアの境目をユニークに生き抜くために少しずつ準備中。走ることが好きで、ロード、トレイル、夢の中、どこでも走ります。昼寝と動物が好きです。2014年裸で走るレース「Bare Buns Run」バンクーバー大会女子優勝。また現在幻冬舎が運営するウェブサイト、幻冬舎+(プラス)にて、「北極かえるのコモンロー日誌」も連載中。

PICK UP

RELATED POST

商品を探す
閉じる