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2020年4月19日

マツイ マツイ

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中止発表後の気持ちの整理

第8回スリーピークス八ヶ岳トレイルの開催中止発表をした。

開催を信じ、目標にして、エントリーしてくださった方

今年も手伝おうと、友人知人にたくさん声をかけてくれていた方

毎年お世話になってる方

沿道で応援してくれている地元のおばあちゃん、おじいちゃん

色んな人の顔が浮かび、正直中止発表のメール送信やHP掲載時は手が震えたし、涙が出た

申し訳ない、ただ、ただ、申し訳ない。

今から、エントリーしてくださった方々への対応をどうすべきか?を考えていくのですが、新型コロナウィルスの感染状況が日々異なり、政府の対応も日々変わり、何が1番いいのか?がわかりにくい。

少し冷静になって、一番いい方法を考えたい。


大会は毎年6月。

でも、準備はほぼ1年中。

そんな生活を、準備期間も含めれば約10年している。

大会開催の時期じゃなくても、整備活動はしているし、目に見える事、見えない事、様々な準備を年間通じて行っているけど、あまり話す機会もないから、今回は少し伝えてみようと思う。

大会開催を実感できる準備の1つが、ポスター撮影。

第1回大会はプロのカメラマンを頼むこともできず、それなりに良いカメラを持っている実行委員スタッフが撮影して、同じくWebデザインをしている実行委員がデザインを整えて作成した。

2013年第1回大会のポスター

ちなみに、そのポスターがこれ。
でも予算がなくて、50枚ぐらいしかポスターは作れなかった。

たった50枚だけど、貼ってもらう先を見つけるのがとっても大変だった。

どこの誰だか、何の大会だかわからないポスターを、貼ってもらえるところを探して、1つ1つお願いに行った。


ポスターを最初から快く張ってくれるお店は少ないから、A4サイズのフライヤーを設置してくれるお店を探して、とにかくあちこちお願いして置かせていただいた。

フライヤーは安いプリント会社で、安い紙で、500枚つくるのが精いっぱいだった。

それが、これ。

スリーピークスと言えば、こっちの画像の方が、何となく覚えてるって方もいるかもしれない。

これ、飛んでる人は、コースディレクターの小山田さん。

彼は下りが得意で、いつも下りを文字通り飛ぶように駆け下りていく。

いつも通り彼が、三ツ頭をぱーっと走ってきたところを、私がiPhoneで撮影したら、なんかすっごいジャンプをしていて、どこでどうなっちゃってるの?という瞬間が生まれた。このインパクトはすごいし、それが面白いんじゃないの?ってフライヤーの写真に採用。功を奏して当時は話題になり、そこから興味を持ってくれる人もいた。

でも、やっぱり素人の作成だから、色んなところがやっぱりうまくいってない。

そこで、第2回大会からはトレイルランニングと言えばこの人、フォトグラファーの藤巻翔くんが撮ってくれることになった。

やっぱりプロは違う。
すごい。出来上がった写真のクオリティの高さに驚いた。

それがこれ

2014年 第2回大会のポスター

八ヶ岳からはとってもきれいに富士山が見える。

まるで富士山へ飛び込んでいるような、美しい写真だった。

ちなみに、ポスターデザインをしてくれている人も1回目からずっと変わってない。

実行委員であり、私のトレラン大会開催の夢を、一番最初に「面白いこと考えてるなー」って、本気で面白がって考えてくれた、APARTMENT FILM WORKSさんにお任せ。もちろんHPも彼にずっとお願いしてる。

ちなみに彼は、登山もトレランも、それどころかアウトドアスポーツは一切しない。
バスケやテニスが好きだけど、走ることは好きじゃないらしい。

翔君が今年のイメージで写真を撮る、それを彼に渡す、その写真を見て、キレイだなぁ、かっこいいなと思うデザインでポスターを作るから、出来上がったポスターはトレイルランニングレースっぽくない物に仕上がる。

実は観光地の八ヶ岳でレース開催している我々にとって、それが一番大事で、レストランや、美術館、観光施設に貼って頂いても、お店のイメージを損なわないポスターであることが掲示枚数を大きく左右する。

2015年 第3回大会ポスター
山に行ったら雪が深く、撮影場所をあちこち探して大変だった
2016年 第4回大会ポスター
新緑を取りたかったから、3回大会が終わった翌日に撮影した
2017年 第5回大会ポスター
後ろの甲斐駒が美しくて惚れる1枚

このあたりからは、印刷する紙の質にもこだわる事にした。

貼ってくれるお店も、楽しみにしてくれる人も増えたし、
せっかくの写真を、もっとも美しく印刷できる紙質で印刷したいと思ったからだ。

ちなみにこの年の「跳べし」は甲州弁で「走ってみようよ」「走ろうよ」という意味。小山田さんのジャンプと甲州弁と重ねた名作です。

我々の大会にとって、ポスターが与える印象はいつも大きく、そこにかなりの時間を費やす。

2018年 第6回大会ポスター
雲海の迫力が本当に美しい

翔君の写真が素敵すぎて、毎回ポスターの写真選びが大変。
そういう理由もあって、ポスターとフライヤーはいつも写真を分ける。

でも、どちらも大会コースや、大会に関わる風景の写真を選んでいた。

それが、この2018年大会から変わった。

偶然撮影されたこの写真に、開催地域の実行委員メンバーの多くが感動して大喜びし、絶対これが良い!という熱意を受け、日中開催の大会なのに、満点の星空のこの写真が採用された。

2018年大会のフライヤー

勿論合成写真ではなく、大会コースのヘリポート跡から撮影したもの。
開催地域の実行委員がなぜ大喜びしたか?と言うと、八ヶ岳は1年通じて天の川が見えるほど、夜空がとてもきれいな場所で、それを観光資源として、県内外に広くPRしたいと思っていたからだと。

実際、このフライヤーは大会が終わってからも、カフェや観光施設で展示してくれる場所が多かった。理由を聞くと「八ヶ岳は星がとってもきれいに見えるから泊りに来てね」って伝えるときに便利だからと。

この1枚で、大会のポスターやフライヤーは地域の魅力を伝えるツールとしても大きな役割があることを知った。

2019年 第7回大会のポスター
荒々しい、八ヶ岳の力強さが伝わる

この年から、印刷物デザインに高永さんが実行委員に加わわり、印刷物への文字間隔等細かい修正が入ることになった。

見た目かっこよきゃいいじゃん!という勢いで作っていたが、やっぱり専門家の見る目と力って重要だ。

そして、飛び方や飛ぶ場所も、毎年すごく悩む。

跳んだ先の景色や、飛んでいる形(小山田さんの体のバランス)、飛んでいる方向など、すごく時間をかけて、何度も撮り直す。

大体ポスターの撮影の為に、1か所で5~10回ジャンプをする。

3~5カ所ぐらいで撮影するから、ジャンプの回数も少ない年でも30回前後は飛んでいることになる。

小山田さんは毎年「そろそろ飛べなくなる・・・」とこぼすが、飛べる迄飛んでくれとお願いし、飛んでもらう。

やっぱりスリーピークスのポスターと言えば、飛んでいるのが見たい。

その辺の詳しいことは、小山田さんがInstagramに書いてるので、見てみてください。

この投稿をInstagramで見る

「小山田さん、そこから、そう、そこの岩から跳んでもらえます?」 「ショーくん、ここ崖です」 こんな会話が飛び交うスリーピークスの撮影は7回、7年間撮影をしてきた。 藤巻翔くんが世界を走るスーパーアスリートを撮り続ける中、なんか自分が撮られる側でいいのか、スリーピークスのポスターも俺じゃなくていいんじゃないか。という葛藤がずっとあった。 「小山田さんは普通に走ったら面白くない。跳んだ方がいい、ファンキーな方がいい」翔くんが撮影を始めてくれたころ言ってくれた言葉だ。 褒められてるのかどうか分からない言葉だったけど、こんな俺でも、もしかしたら俺にしか出来ないことなのかなと思い続けて来た。 あれから7年が経ち第8回目の撮影に臨んだ。毎回撮影する時期は様々だけど今回は10月に撮影をした。スリーピークスの象徴でもある10月の三ツ頭は寒く、夜が明ける前に到着するというスケジュールだった。 お天気は僕等に味方し撮影する翔くん自身のイメージ通りのお天気となった。外には出てないが松井さんも1枚は跳ぶ。 翔くんが1回1回撮るたびに、「小山田さんもう1度いいっすか?」それに応えて僕は跳ぶ。 「ラストもう1回いいっすか!」跳ぶ、僕は跳ぶ。 それからラストが数回続く。 俺は翔くんのラストにならないラストが凄く嬉しいと毎回思っている。翔くんはプロだから当たり前かもしれないけど、それでも数mmのイメージの誤差を修正をしようとする拘りをプロという立場だけでなくスリーピークス八ヶ岳トレイルを好きで愛してくれてるという想いを強く持っていてくれるからだと僕は思っている。 だから僕も一生懸命跳ぶ。 やるからには最高の物を作りたいと思っている。 今年の第8回スリーピークス八ヶ岳トレイルは中止となってしまった。 俺はこれを打ちながら涙が出てきてしまった。 実行委員は皆そんな想いだと思います。 来年は三分一湧水に集まり嬉し涙を流したい。 この先どうなるかわからないということを言いすぎると言葉は並べることが出来ない。 来年こそ皆様を八ヶ岳でお待ちしております。 @fujimakisho #スリーピークス八ヶ岳トレイル #スリーピークス #threepeaksyatsugataketrail #でなぜ走ってる写真なのか

RyuG Oyamada(@ryug_oyamada)がシェアした投稿 –

そして今年も最高にかっこいいポスターが出来上がった。

2020年 第8回大会のポスター

八ヶ岳の主峰、赤岳と権現岳をバックに小山田さんがジャンプ。

フライヤーも、より一層八ヶ岳の魅力が伝わるようにと、この写真を選んだ。

2020年 第8回大会のフライヤー

「Run your Trail」というメッセージは、
あなたらしく走って欲しい、トレイルランニングを楽しんで欲しい、トレランの楽しみ方はあなた次第、そんな思いで表現した言葉だった。

その後、2019年の信越五岳トレイルレースのステッカーにも「Run your Trail」のメッセージが描かれていたと知り、びっくり。

まねっこしたみたいで実に申し訳ないが、気持ちは同じですと伝えたい。

ポスターを撮影したのは2019年の10月。

翔君がとりたい空の色のイメージが夜明け前から朝日が昇り切るまでだったから、天女山駐車場をまだ真っ暗なうちに登り始める。

山頂は極寒だから、荷物が多くなる
photo by Sho Fujimaki

翔君は登るのが本当に速い。
いや、私がのろすぎるのだけど、そうだとしても翔君は速い。

沢山のカメラを背負ってるはずだし、重量も相当な筈なのに、速い。

でもって、優しい。

小山田さん、翔君、私の3人で登り始めると、明らかに私が遅れて1人になる。

そうすると、まだ暗くて危ないからって、翔君と小山田さんが待ってくれる。

でも、待たれると、翔君の撮りたい空の色に間に合わない

待ってくれるのは嬉しいけど、間に合わなかったら困る。

精神的に追い詰められながら必死で登る。

何度も何度も待たれて、それでも離されて、私が追いついた頃には、すでに撮影は始まっていた。

今年の撮影場所は三ツ頭山頂付近。

実際のコース上ではないが、ここからの景色は絶景そのもので、何度来ても心が奪われる。

地平線は太陽の光で最高にキレイなオレンジ色だった
photo by Sho Fujimaki

6月大会だから、たとえ後ろ姿しか映ってなかったとしても、Tシャツ&ショートパンツ。

季節感が合うようにだけでなく、身に着けている物も「古さ」が出ないよう、発売前のものを借りることが多い。
今回もAnswer4に協力してもらい、当時発売前のTシャツで撮影した。

でも・・・とにかく寒い。たぶんマイナスの気温だったと思う。

ジャンプの回数も大変だが、寒さとの闘いも毎年大変だった。

小山田さんと翔君が撮影する、翔君の画像確認中に小山田さんに防寒着を掛ける。

それを何度も何度も繰り返す。山頂でまだ太陽が昇っていない時間は、息も白く、それが太陽が見えてきたとたん、すーーっと明るさと共に熱が届き、太陽の偉大さを改めて感じる。

凍えながら撮影した写真だが、出来上がったものを見ると、毎年どれもこれも最高すぎて、想像をはるかに超える最高のものばかり。

今までなら、 沢山の素敵な写真を、 HP、エントリー通知、プログラムと、様々な場面で使わせていただくのだけど、今年は中止になってしまい、見せる機会が無くなってしまった。

でも、せっかくの作品だから、なにかしらの形で見せていけたらと思う。

(ポストカードにしようかなぁとか、今色々妄想中です)

これからは、まず自分自身の健康管理をしっかりして、中止になってしまった8回大会の対応を考え、実行する。
色々考えることが多くて、考えると落ち込んで・・・そんな時もあるけど、前を向いて考えていかなければならない。

スリーピークス八ヶ岳トレイル開催地域は、少子化が進み、小学校も閉校になったほどだ。

若者が少なくなってしまった街に、年に1度全国各地から若者が集まって、元気に走る。

それが、地域の活力になっていた。

だからこそ、この希望の炎を消してはいけない。

そう、落ち込んでばかりはいられないのだ。

Life is tough,but I’m tougher.

この写真で、実はどれだけ寒いかわかると思う。
Photo by Sho Fujimaki

PROFILE

マツイ

マツイ | Yumi Matsui

Run boys! Run girls!山梨在住スタッフとして、主にオンライン業務を担当。練習嫌いの為、レース順位も体重も変動が多く、最近は自分自身の体調管理の為、年に1度100km以上のレースに出る事を目標にしている。最近は自分自身が出場するより、サポーターとして関わることが多いが、これまでハセツネ70k、ONTAKE100、STY、八ヶ岳スーパートレイル100km、ASO Round Trail100、分水嶺トレイルなど完走。スリーピークス八ヶ岳トレイルの言い出しぺとして、現在も事務局長として活動中。

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