出張版トモズセオリー#37:レース特化とは?!
ウルトラに向けて期分トレーニングをする上で最も重要なことのひとつは、レースから最も遠いところにレースにとって最も具体性のないトレーニングに焦点を当てて、レースから最も近いところにレースにとって具体性のあるトレーニングに焦点を当てることが重要です。
ただし、これも最初と最後に何のトレーニングを重視するかは、ランニングに置いて様々な種目がありますが、すべて種目毎によってトレーニング方法は変わってきます。例えば、ランナーが5kmを速く走ることを目標にしている場合、トレーニングプログラムは、まず簡単で量を増やすことに重点を置き、逆にプログラムの終盤では量を少なくして強度を上げることに重点を置くことになります。しかし、100マイルのウルトラマラソンを目標とする選手であれば、はじめに強度を上げる練習に重きを置いて、レースが近づく毎に強度を落としてボリュームを増やしていきます。
多くの持久系アスリートは、一年中、フィットネスのレベルをかなり良い状態を保っているので、有酸素運動の体力向上に重点を置いたベース期間の必要性が少ないです。そのため期分していく中で、はじめに高い強度やボリュームのトレーニングに飛び込むことができますが、運動や持久系スポーツをはじめたばかりの方にとっては、先ずは有酸素運動のフィットネスレベルを高めるために、ウルトラの期分トレーニングを始める前に低強度のトレーニングが必要になる可能性が高くなります。
下記のグラフがウルトラに向けて期分トレーニングをする上で必要になってくる主なトレーニングです。縦軸が負荷、横軸がレースに向けてやっていくプログラムです。ご覧の通り、インターバル、テンポ走、ステディステートラン、エンデュランスランの順に高負荷トレーニングから徐々に負荷を落としてレースに特化した負荷になっていきます。
これらのトレーニングのペースは人それぞれですので、練習をする上で自覚的運動強度(RPE)を参考に練習してみてください。
TOMO