Tip of the iceberg Newspaper#1「SUNRUNは空に服を放り投げる」
日本の皆様こんにちは!まいどケロズでございます。4月19日(土)からカナダはバンクーバーに滞在しています。やっと2週間ですがカナダっちゅーのは夜の8時過ぎまで明るく、放課後が長くて最高です。先日4月27日(日)にバンクーバーの中心街で”VANCOUVER SUN RUN”(10km) が開催されました。私は出走していませんがボランティアとして参加しました。
2014年の申込数は45,183人、当日の出走数は約4万人。東京マラソンよりさらに1万人多いということで、規模の大きさがご理解いただけると思います。大会名の「VANCOUVER SUN」はバンクーバーの歴史のある新聞社、今回のメインスポンサーです。参加料は申し込む時期によって異なり、3カ月前までで45$(約4200円)、大会前日で60$(約5600円)と日本の10kmレースに比べると高いです。それもそのはず、この大会はチャリティレースなのです。今年は150,000$(約1千400万円)もの寄付金が集まり、子ども病院や陸上競技クラブなど様々な団体に寄付されたようです。
レース当日スタート写真を撮ろうとするものの、日本人チビケロズはまったく全体が見えず……。横にあるゴミ箱に乗ろうか迷ったけど、マナー違反かしら…(泣)と控えめにうろちょろ。しかし次の瞬間!その雰囲気を察したとなりのおっちゃんがひょいっと私を抱っこ!ゴミ箱の上に立たせてくれました。この瞬間カナダ人になれた気がしました。おっちゃんベリーセンキュー!!
というわけでいつスタートするんやいっ!と読んでいて思うかもしれませんがこのレースの最大の肝はスタート1分前。
ひょいっ!
もういっちょひょいっ!そうです。スタート前になると突然空に洋服が舞い始めるのです。ランナーが防寒として着ていたウエアを次から次へとフェンスに投げていく。実はこのウエアもチャリティ。今年はなんと450ポンド(約2000kg!!!!)ものウエアが集まり、新しい誰かのもとへ(行き先はホームレス等)旅立ったとのこと。美人なお姉さんたちがてきぱき回収してました。ちなみにスタートはウェーブスタートで、ナンバーカードの色とリンクしたバルーンに整列する仕組み。これ見ている方も分かりやすい。ナイス。
ランナーたちは自由なスタイルでそれぞれの時間を楽しんでいました。
犬を連れて走るお兄さん(公式ルールではNGです)
ベビーカーを押すママ(こちらも公式ルールではNG)
警備のお兄さんたちかんわいい〜
ちなみにケロズは大会前に参加賞Tシャツ4万枚をおたたみするという、とてつもなくゴールの見えにくい(笑)ボランティアをしていました。初日現場に行くと、受付の後ろでひっそりと3人のボランティアがおたたみしていました。「今からこれをたたんでね」と山積みの段ボールを見たときは即刻鼻血、「1人当たり1万30……」途中で涙が出てきたので計算するのはやめました。
でもこの経験こそがこの1年のキーワードに出会えた貴重な時間となりました。一緒にやっていたタイ人のボランティアのおっちゃんに、「このTシャツがどこから来ているか知ってる?」と聞かれ、「わからない」と答えると「僕の生まれたタイだよ。その工場で僕の母が働いているんだよ。へへへ〜」と言っていました。ちなみにこのおっちゃんTシャツおたたみボラを4年連続やっています!グッジョブ!なぜボランティアをするのですか?と聞くと「Only help.」と言っていました。おっちゃん!!泣
この経験を通して感じたことは自分がランナーとしてレースに出るときは本当に小さな小さな1部分しか見えていないんだなと。色んな人の支えがあってレース当日の貴重な時間が作られている。そこをより自分含めランナーが想像、参加していくことで大会の雰囲気は変わるんじゃないかなぁと考えたケロズでございました。そのとき舞い降りてきた言葉が「Tip of the iceberg」。氷山の一角。このブログも遥かカナダ改め、「Tip of the iceberg Newspaper」に改名します!小さな小さなランニングのかけらを集める一年にします。というわけで急遽7月にアラスカ行って氷河?流氷?を写真に収めてきます!!!(今決めました) そうそうボランティアはもちろん無給ですが、Tシャツとお食事券がもらえます。サンドウィッチやコーヒー、リンゴなど食べ放題でありがたい~まいう~!
最後になりますがさすが自分。翌日の新聞を買い損ねる失態をおかし、大会事務局に殴り込み。こちらもやさしいおっちゃんが「あはは。分かったよ。あげるわ」ってことですんなりくれました。グッジョブおっちゃん!!!
ちなみにSUNRUN、ビジュアルがシャレオツどす。
ビーサンとかよいなぁ〜サイズ合えば買ったのになぁ
以上SUNRUNでした!おい!コース上の写真はないんかい!と思われた方々すみません。5月4日(日)にはBMO Vancouver Marathon(42km)に出走したのでまたアップします~!chao~!
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keroz(ケロズ)
ランナー、1987年、新潟県生まれ。
本名吉村静。
京都造形芸術大学卒業後、
2010年、(株)アールビーズ入社。
マラソン大会の運営に携わり、
ランニング専門誌「ランナーズ」元編集者。
幼少期からとにかく走ることが好きで
国内外多くのレースに参加している。
フルマラソンの自己ベストは3時間39分56秒(
2014年4月から1年間カナダへ渡航し、
マラソン大会のボランティアをしたりと
ランニングカルチャーに触れてくる予定。
足が速いだけでは勝てないマラソンなど、
今のオリンピック種目にはない新しいスポーツを作り、
その競技だけで行う「ケロリンピック」開催に向けて日々活動中。