僕にとっていつからか、自分のワードローブに欠かせなくなったブランドがある。
<山と道>
ハイクカルチャーをベースにした山道具のブランドだ。
ランニングからトレイルランニングへ入った自分は、必然的に山という世界に傾倒して行く過程の中で、このブランドを知った。
山のブランドだけど、もちろんデイリーにも使っている。というか、現時点ではまだほとんどがデイリーユース中心なので、偉そうにブランド語るなよって話なんだけど、機能性とデザイン性に優れたプロダクトは簡単にそんな理屈を超えて行く。
今回はそんな<山と道>のプロダクトが、僕のデイリーにどのように関わっているのかを振り返ってみた。
第1弾は「5-Pocket Shorts & Pants」。
5-Pocket Shorts
出会いはいつだっただろうか。記憶の道を辿っていくと、一つのインスタ投稿にたどり着いた。
2015年7月27日の投稿
2015年といえば、僕がトレイルランニングに出会った年だ。フィジカル的な側面はもちろん、カルチャーとしてのトレイルランニングに興味を持ち、様々な情報を漁って行く中で、たまたまフォローしていたここのお店のこの投稿。
当時は聞いたことないブランド名だったけど、たった一枚の写真からしか得られない情報の中で、どこか自分の琴線にふれるものがあったのは覚えている。なんか雰囲気のある服だなと。
それからほどなくして、ショーツを手に入れた。色は大好きなオリーブ。オリーブと一口に言っても色の濃淡、素材感で好みは別れるところなんだけど、僕にとってはこれがドンピシャ。”This is Olive”なんだな。
機能的な面は言わずもがな。というか、プロダクトのこだわりやディティール、そして背景のストーリーは<山と道>のブランドサイトがほんと良くできているので、ここで多くは語る必要ないんじゃないかなと。何回見ても、面白いし勉強になる。
と言うわけで、ここからは個人的なレビュー。
シルエットは裾がちょっと広めで、太さがコンプレックスな自分の足も少し細めに見せてくれる視覚効果がある。機能的に配置されたポケットは、全体のルックスに違和感なく溶け込んでいる。すごい細かいんだけど、ポケットのフラップの角が斜めに処理されてるでしょ。これが直角だといかにもな外付け感が出ちゃってショボくなってしまう。こういうの大事。あと、とにかくこのロゴがカッコいいんだよなぁ。黒地に白い文字のサークルロゴ。シンプルなんだけど、それがベスト。このロゴマークが入るだけでどんな商品もカッコ良く見えてくるんだから、あら不思議。
短パンの時期はほとんどこれ。毎シーズン魅力的な新色が出るもんだから、気がつけばこんなに色が増えちゃった。
今年の新色もすごく良いんだ。「Granite Green」「Dark Navy」「Boredeaux」の3色。ディッキーズとか、ワークウェアの生地にもありそうな渋い色味。今年はどれにしようかな。
試しに「Granite Green」を履いてみたんだけど、やっぱり良い。Oliveよりもちょっと薄くて少しGrayが入ってる。Oliveだとミリタリー感強すぎてちょっと敬遠がちな人にオススメ。ちなみにだけど、Graniteは花崗岩(御影石)の事らしい。
色は今季の「Granite Green」
5-Pocket Pants
丈の長い方の5-Pocket Pantsも、もちろん普段から愛用している。ショーツ同様に足の動きを妨げないパターンを採用しているので、行動時も休憩時もストレスフリー。そんでまた、シルエットが良いんだこれが。ウェスト周りは適度にゆとりがあり、裾に向けてゆるめのテーパード。細すぎず太すぎず、このちょっとしたゆるさを出すのがけっこう難しいもんです。
色は今季の「Dark Navy」
サイズと言えば、今まではユニセックス展開だったんだけど、今季(2020 S/S)からメンズとウィメンズに分かれたんだ。僕は今までがユニセックスSサイズで、今季はメンズのSサイズ。比べてみたら、若干だけどメンズSの方が太い。ほんと若干なんだけど。試しにウィメンズSサイズを履いてみたら、ユニセックスのSより気持ち細い。なかなかこの辺の微妙なニュアンスは履いてみないと伝わりずらいか。。。
僕は、今季のメンズSのサイズ感がとにかく好き。サイズ感なんて人それぞれなので正解はないんだけど。大事なのは、どう履きたいか。センスやスタイルが出てくるところなんで、楽しいよね。
もし履き方やサイズのご質問があれば、お気軽にお店に連絡くださいね。
まだまだ他のパンツも履いてみたい物欲まみれな自分だけど、ゆくゆくはジョブズのリーバイス501のように、この「5-Pocket Shorts & Pants」シリーズだけで過ごしたい日々が来るんだろうなと。
そう思わせてくれるプロダクトに巡り会えて、心から良かったと思える。
photo : Ryo Hirano
Styling & Text & Direction : Masato Mizukoshi