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2020年10月8日

内坂庸夫 内坂庸夫

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犬のうんちと100個の卵 その2

でさ、前号を要約すると
 

  • カラダは食べ物でできています
  • ジャンクを食べるとジャンクな人になっちゃう
  • ジャンクな身体能力になるから犬のうんちをふんじゃう
  • リカバリーなしにはパフォーマンスは上がりません
  • リカバリーできない(しない)ならトレーニングは無駄です
  • リカバリーとはすなわち食べ物と睡眠
  • だから、いちばんになりたいなら、運動して食べて眠る


そうそう、前号では書かなかったけど、リカバリーできていないうちに次のトレーニングをすることをオーバートレーニングといいます。どんなにきつい、苦しいトレーニングでも、きちんとリカバリーできていれば、オーバートレーニングにはなりません。あなたは強く、大きく、速くなります。
 

  • 最新デバイスが消費エネルギーの比率を見せてくれます
  • 運動をするとどのくらいのたんぱく質の量を失ったかがわかります
  • すなわちリカバリーに必要なたんぱく質量がわかります
  • すなわちパフォーマンスが向上します
  • トレランはたんぱく質の消費率が高いです
  • 山から下りたらたんぱく質をソッコーで摂りましょう

 
で、その2。

強度の低い運動のときは脂肪が優位に消費され、強い運動のときは糖質が主に使われる、というのがこれまでの科学。ほんとかな? 低い強度って、具体的に心拍数で言えばどのくらいなのさ?

最新デバイス Grit X を使って調べてみました。
 

ジョギング

できるかぎり心拍数を100拍/分以内におさめて52分間走り続けたときの分析。

最初の1歩から脂肪消費が優位、最大の112で糖質に追いつかれたけど、心拍を下げて王座を守りきっています。50%くらいの弱い強度だからかな、たんぱく質はまったく使われていません。
 

ビルドアップ

じゃあ、いったい心拍数(運動強度)がいくつになったら、脂肪と糖質の比率は逆転するんだろう? ウォームアップして100まで、そのあと10分ごとに5拍/分ずつ上げていったら、の分析。112あたりで脂肪と脂質はほぼ同率、118あたりから糖質が優位になってきて、その差が開くけど、140あたり比率が安定、その差は変わらない。よく見ると、130あたりからたんぱく質がじわりじわりと燃えはじめているよ。
 

インターバル

強弱,めりはりのあるインターバルだとどうなるんだろ、坂道駆け上がり完全オールアウトを5本やってみました、その前後は現場までのゆるラン。走り出しは脂肪優位だけど、すぐ糖質優位に。インターバル現場の坂道に到着して、ひと休みしたら脂肪が優位になりました。そして坂道ダッシュはもちろんの糖質が猛烈燃焼、同時にたんぱく質にも火がついています。ダッシュが終わってリカバリータイムのときに脂肪消費が追いついてくるけど、次のダッシュで再び糖質がどかんと使われて、の繰り返し。たんぱく質もダッシュのたびに燃えています。

インターバルの後の130くらいのランでは脂質/糖質比率はあまり変わらず、ただし終盤にペースを落としても脂肪燃焼率は変わらりません、むしろ増えてる。
 

トレイルラニング

さあさあ、山を走ったらどうなっちゃうのさ。高尾周辺の山を7時間半走ってみたらのグラフ、距離は34km、標高差累積は1560m、平均心拍数128です。当然最初から糖質優位だけど、1時間半あたりで脂肪が追いついてきて、その先はずっと脂肪が優位、けっして強度が低いわけじゃないのになぜ? 

そして、たんぱく質もゆっくり使われていて、3時間を越えたあたりで、なんと!! 糖質の消費率と並んでしまいます。あらあら、6時間あたりから糖質よりたんぱく質が多く消費されてゆくんです、これにもびっくり。ロードに比べて山は下肢の筋収縮が大きいからなのかな? 

で、このトレランで失われたたんぱく質は82.5g。言葉を変えると、失われた筋肉は82.5g。ザバスミルクプロテインなら6本、ゆで卵なら17個、納豆なら15パック。うひゃあ(*)。
 

*しっかりリカバリーしないと、パフォーマンス向上につながらないどころか、オーバートレーニングになります、故障、ケガの元です。一度には無理なので数回の食事に分けて失ったたんぱく質の補給を行いましょう。

PROFILE

内坂庸夫

内坂庸夫 | Tsuneo Uchisaka

「ヴァン ヂャケット」宣伝部に強引に入社し、コピーライティングの天啓を授かる。「スキーライフ」「メイドインUSA」「ポパイ」「オリーブ」そして「ターザン」と、常にその時代の先っぽで「若者文化」を作り出し、次はなんだろうと、鼻をくんくん利かせている編集者。
 2004年に石川弘樹に誘われ生涯初のトレイルラニングを体験(ひどいものだった)、翌年から「ターザン」にトレイルラニングを定例連載させる。09年に鏑木毅の取材とサポートでUTMBを初体験、ミイラ取りがミイラになって12年吹雪のCCCに出場(案の定ひどい目に遭う)そして完走。(死にそうになったにもかかわらず)ウルトラってなんておもしろいんだろうと、13年、UTMBの表彰台に立ちたい、自身の夢をかなえようと読者代表「チームターザン」を結成する。
 「ターザン」創刊以来、数多くの運動選手、コーチ、医者、科学者から最新最良な運動科学を学び、自らの体験をあわせ、超長距離走のトレーニングとそのマネージメント、代謝機能改善、エネルギー・水分補給、高所山岳気象装備、サポート心理学などを研究分析する。ときどき、初心者のために「100マイルなんてカンタンだ(ちょっとウソ)」講習会を開催してる。

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