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2021年3月10日

アサイセンセー

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そんなこともあったよね 低体温症 その3

今回もレース救護担当として現地にて対応した事例から、低体温症 その3をご紹介します。春のような陽気の日も増えてきましたが山の上はまだまだ冬です。雪が降ったUTMFを思い出して気を抜かずにご安全にお過ごしください。

その1・その2をまだ読んでないという方は以下のリンクからどうぞ。

 

食べ物によるアレルギーからの低体温症

ぐるっと30kmぐらいを周回するコース エイドステーションからフィニッシュまでのロード区間にて雨の中体育座りのまま動けないで全身シバリング状態の選手を発見 車にて搬送した。

スタッフの配置転換があり、たまたま車で移動中に道路に座り込み動けない選手を発見した事例です。ロード区間だから発見・搬送も早く出来たが山に入っているタイミングであったら対応までの時間は長く命にも関わったかもしれません。その場では低体温症として着替えてペットボトルを湯たんぽ代わりにして加温など対応して回復しました。

凍えるように寒い中 らーめん食べたい。今すぐ食べたい

後日ご本人と再会して話を聞いたところ、低体温症になる前に走れなくなった理由があるとのこと。それはエイドステーションにて食べたインスタントラーメンです。

『運動誘発性アナフィラキシーショック』

という食べ物のアレルギー反応が食べてすぐに運動すると出ることがあり、このケースはアナフィラキシーショック(軽度)がきっかけになったのではないかと推測しています。

本人としても経験があり、運動中などは避けていたのですが『寒さに負けてつい手を出してしまった』と言っておりました。目まいがして(血圧低下?)雨の中動けないでいたので低体温症に移行したようです。

一緒に頑張ったカレンさん 君も寒くてプルプル震えていたよね。

エイドステーションについてもアレルギー表示があまりされていないことが多いですが、その症状は蜂刺されのアナフィラキシーショックと同じです。私的サポートや私設エイドがOKな大会もコロナ禍以前ではありましたが、食べ物を知らない人から提供を受けることや提供することのリスクについても認識しておくと良いかもしれません。

PROFILE

アサイセンセー | Takayuki Asai

Polar Bear Trainer’s Team 代表
山に入るアスレティックトレーナーチーム白くま隊
トレランレースでは救護やケアブースを担当 安全に元気に走るために必要なセルフレスキューやケガの予防に必要なコンディショニングメソッド 専門性が高いスタッフが代筆として登場するかも
トレラン業界に関わって 1 0年越えていまだレースには出走したことありません。

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