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2022年10月9日

内坂庸夫

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あなたが帰ってこない

連絡なし、音信不通。終電が過ぎてもあなたが(とその仲間も)山から帰ってこなかったら、家族や友人はどうしたらいいでしょう? 

あなたがその日の「トレラン予定」を家族や友人たちに伝えているのなら、とりつくシマがあります。

走ったであろう山の管轄の警察に連絡をとって、あなたの「トレラン予定」を説明しましょう。あなたが通過した(はずの)コースやその時刻が推定されるので、警察は対応、捜索しやすくなります。

東京の山の捜索や救助は警視庁が受け持っていて、山域に応じて3つの警察署が現場を受け持っています。

青梅警察署山岳救助隊
五日市警察署山岳救助隊
高尾山岳救助隊

トレラン人口も増え、事故も起きていないわけではないので、トレイルランナーも事前に警察に「登山届」つまり「トレイルラニングの予定」を出そうよ、という意見があります。

「登山届/トレラン予定」は警察署のホームページに載っている書式用紙(PDF)を印刷して、そこに必要事項を記入して管轄の警察署に郵送するかFAXで。あるいは交番、警察署に直接出向いてもいいし、駅、登山口などに設置してある登山届ポストに入れればいいんです。

だけど、ちょっとめんどい

そう思うなら、警視庁が紹介している「Compass」登山計画(つまりトレラン予定)作成アプリ(無料です)を利用しませんか。フォームに要項を書き込んで予定を作り、「Compass」にアップしておくんです。URLが発行されるので、家族、友人と共有しておきましょう。もしあなたに何かあったら、そのURLをもとに、みんなと相談できるし、解決しそうにないなら、そのURLを警察に知らせましょう。通常の「登山届」と同じだから同じように対応してくれます。

なお、「Compass」は下山予定から3時間を過ぎて、あなたが下山通知をしないままだと、あなたに「山を下りていますか?」と確認メールを送ります。それでもあなたから連絡がないと、緊急連絡先(家族や友人)に「下山が確認できません」とメールを送ります。「心配だなあ」ってことです。

おまけ

その日、そのとき「ワタシはいまここにいますよー」と現在位置をライブで伝えたいならこちらをどうぞ。あなたは大切な人を心配させていませんか?

PROFILE

内坂庸夫 | Tsuneo Uchisaka

「ヴァン ヂャケット」宣伝部に強引に入社し、コピーライティングの天啓を授かる。「スキーライフ」「メイドインUSA」「ポパイ」「オリーブ」そして「ターザン」と、常にその時代の先っぽで「若者文化」を作り出し、次はなんだろうと、鼻をくんくん利かせている編集者。
 2004年に石川弘樹に誘われ生涯初のトレイルラニングを体験(ひどいものだった)、翌年から「ターザン」にトレイルラニングを定例連載させる。09年に鏑木毅の取材とサポートでUTMBを初体験、ミイラ取りがミイラになって12年吹雪のCCCに出場(案の定ひどい目に遭う)そして完走。(死にそうになったにもかかわらず)ウルトラってなんておもしろいんだろうと、13年、UTMBの表彰台に立ちたい、自身の夢をかなえようと読者代表「チームターザン」を結成する。
 「ターザン」創刊以来、数多くの運動選手、コーチ、医者、科学者から最新最良な運動科学を学び、自らの体験をあわせ、超長距離走のトレーニングとそのマネージメント、代謝機能改善、エネルギー・水分補給、高所山岳気象装備、サポート心理学などを研究分析する。ときどき、初心者のために「100マイルなんてカンタンだ(ちょっとウソ)」講習会を開催してる。

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