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2023年9月14日

内坂庸夫

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「謎解きマップ」

トレイル。日本ではたいていハイキングコースや登山道、山岳寺社への参詣路、山間部集落の往来道のこと、これらは山地図で知ることができます、紙に印刷されたものではあなたも知ってる昭文社の「山と高原地図」が有名。またネット環境でなら、各社の山サイト/アプリから「.gpx」データとしてトレイルのナビゲーションを取り出せます。また、自治体の観光課が地元振興のためにお散歩/ハイキング/登山コースを案内しているし、舗装路が増えるけど、同じ目的で鉄道会社各社が(たとえば小田急)が沿線周辺のウォーキングコースをガイドしていたりです(*)。

ネットで山行データをチェックするときは、それが一般個人の提供である場合は100%信頼してはいけないと思うな。そもそも個人データは.gpxデータの精度も含めて情報の質は玉石混合だし、年齢、性別、山岳経験や体力、山行の目的で大きく異なります。なによりも「歩く人」と「走る人」では山や自然への感性が違うでしょうし。

なのでナビゲーションの信頼度では、昭文社の「山と高原地図」がいちばんだと思うな、この地図はそれぞれ毎年(!)更新されています、なので最新版がもっとも安心安全です。

でね。高尾や奥多摩、丹沢など関東の主要山系には「登山詳細図」という名の紙地図があります。高尾ローカルなら知らない人はいないでしょう、週末に「小仏峠」でお店を広げて売られているアレです。「詳細」ですから「山と高原」に掲載されていないトレイル「も」細かく紹介されています。

実はこの「詳細」が大好き、勝手に謎解きマップと名づけています。それまで「山と高原」でその先は「?」だった箇所が、この「詳細」では、すっきりガイドしてくれます。「えー、こんなところに出るの?!」、なんと気持ちのいい。

いつも走っているコースなのに、その先がわからない分岐ってあるでしょう。行ってみたいけど、どこに連れて行かれるかわかんないのは困るな・・、そんな行き先知らずの分岐でも「詳細」ならイチコロで解決できます。

当たり前だけど、詳細すぎてマイナーな(めったに人が通らない)トレイル「も」紹介されています。道標皆無、薮だらけだったり、急斜面だったり、道迷いしやすかったり、山岳経験の少ないトレイル初心者だと「え!」かも知れません。そんなトレイルには【道標なし、熟達者向き】と表記されています。「謎解き」をしたいみなさん、自身のトレイルレベルに合わせて、安全にお使いください。

*うわあ、東京都保健医療局が「健康促進」のために電鉄各社のウォーキングコースを案内しています。そうそう、これは街ランに使えますよ。

ウチサカ

PROFILE

内坂庸夫 | Tsuneo Uchisaka

「ヴァン ヂャケット」宣伝部に強引に入社し、コピーライティングの天啓を授かる。「スキーライフ」「メイドインUSA」「ポパイ」「オリーブ」そして「ターザン」と、常にその時代の先っぽで「若者文化」を作り出し、次はなんだろうと、鼻をくんくん利かせている編集者。
 2004年に石川弘樹に誘われ生涯初のトレイルラニングを体験(ひどいものだった)、翌年から「ターザン」にトレイルラニングを定例連載させる。09年に鏑木毅の取材とサポートでUTMBを初体験、ミイラ取りがミイラになって12年吹雪のCCCに出場(案の定ひどい目に遭う)そして完走。(死にそうになったにもかかわらず)ウルトラってなんておもしろいんだろうと、13年、UTMBの表彰台に立ちたい、自身の夢をかなえようと読者代表「チームターザン」を結成する。
 「ターザン」創刊以来、数多くの運動選手、コーチ、医者、科学者から最新最良な運動科学を学び、自らの体験をあわせ、超長距離走のトレーニングとそのマネージメント、代謝機能改善、エネルギー・水分補給、高所山岳気象装備、サポート心理学などを研究分析する。ときどき、初心者のために「100マイルなんてカンタンだ(ちょっとウソ)」講習会を開催してる。

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