【信越五岳トレイルランニングレースのギア】バリバリばんりのよくばりランキング#3 番外編
スタッフばんりです!
6月に初100kmレースとなる奥信濃100を終えてはや3カ月。9月16,17,18日の3連休に、2つ目の100kmレースとなる「信越五岳トレイルランニングレース」の110km部門にチャレンジしてきました!
結果としては約21時間半でゴールしたわけなのですが、ギアのおかげで助かった面がたくさんあったので、備忘録&来年の参考になればと、ここに記録を残しておきます!
スタート時の気温は1枚ウィンドシェルを着たくなるくらい涼しく、日中は青空が出て30度前後まで気温上昇。夕方に雨が降り、それ以降は夜にかけてかなり涼しくなり(20度切るくらい?)、気温差とサーフェスの変化に対応しなければならないレースでした。
110km部門では、約60km地点の笹ヶ峰エイドで「デポバッグ」があるのでそこでいくつかアイテムを変更。用意したアイテムは見事、天候の変化にもフィットして痛みや体調を崩す原因にもならず、無事完走につながりました!
【これは必ず】
デポバッグを使うにあたり、ギア面で元々決めていたのは
- 必ずトップスとソックスは新しいものに変える。+スリーブレスと半袖Tを用意して選べるように。
- 夜間走のためウエストライトを加える→ milestone / Trail Master + UltrAspire / Lumen850Duoの2灯※もちろんスタート時点から必携品としてライトは持っていましたが最低限スペックの物。ここで「明るいライトをさらに足した」ってことです。
- シューズは状況を見て変える。
- ハットをデポしてヘッドバンドに変える。
【変えられるものは全部】
そしてデポバッグには替えの効くあらゆるものを入れておきました。追加の補給食はもちろんザックにシューズ、ソックス、ヘッドバンドも2種類。ショーツもインナーも念のため入れておき、万が一壊れたとき用の追加のボトルも。デポバッグの口が閉まるギリギリまで詰め込みましたが、なんでも替えがある安心感は大事だと思いました。
ちなみにBIG SKYのInsuliteという保冷バッグに入れたAMAZAKE STANDの生あま酒もぎりぎり冷たい状態で飲めたので、サポートのいないランナーで何かしら冷たい食品を持っていきたい人は保冷バッグをゲットしてもらうのをお勧めしたいですね!
【スタート時】
- ハット:PeakPerformance / バケットハット
- トップス:ノースフェイス / S/L Dry Dot Light Crew
- ボトムス:TANNUKI / Sato Wind Short
- インナー:T8 / Commandos
- ソックス:drymax / トレイルランニング1/4クルー
- シューズ:ノースフェイス / サミットベクティブプロ
- ザック:Answer4 / Focus Light
- ボトル:Answer4 / Purist Bottle + Salomon / Active Handheld
- レインジャケット:山と道 / UL All-weather Jacket
- レインパンツ:TetonBros. / Feather Rain Pants
- 長袖インナー:Answer4 / ロンT
- その他:chaoras / スポーツ手ぬぐい
【関川は「二等兵帽」スタイル】
スタート直後からしばらくはひとまず淡々と進み、持っているものをあれこれアレンジし始めたのは関川から。
約40km地点前後の関川沿いは日影のないエリアを延々と緩いのぼりを進む区間。普段の練習であれば走れる程度の気にならない斜度のはずが、疲労感と直接照り付ける陽射しのためにかなりきつい区間です。
ここでは「スポーツ手ぬぐい」が助けになりました。それまでは汗拭きとしてザックのチェストベルトに括り付けていたものを、頭にかぶり「二等兵帽」スタイルに変更。直前のエイドで水浸しにしてきたおかげで耳から首にかけては涼しく、PeakPerformanceのハットと合わせて陽射しのダメージを少なくしながら進むことができました。
ただ残念ながら暑すぎて「二等兵帽スタイルを撮る」という考えさえ湧かず…写真はありません…笑
【雨が降ったらレインウェアを着なければいけないわけではない】
このあと黒姫を過ぎ笹ヶ峰エイド手前のつり橋付近からゲリラ豪雨(夕立?)に合いびしょ濡れ。ただ、気温がものすごく下がったとは言えないくらいで笹ヶ峰まであと数キロという場面&むしろ少しクールダウン出来てよかったくらい。「このあと上り基調だし、笹ヶ峰で着替えもあるし、濡れて困るものもないし」ということで特にシェル類は着ずにそのまま過ごしました。
一番懸念するべきは低体温症で、そのきっかけになる雨も気温が高ければ濡れたとてそんなに問題はないと思ってます。
むしろ雨が降ったとたんにレインウェアを着て「完全防御スタイル」になると何もかもを濡らしたくないモードになるので、かなりいろんなものに気を使わないといけないのが逆にストレスかなと。
いくら「通気性の良い」防水生地であっても上に何か一枚羽織るということはオーバーヒートはしやすくなるとも言えますし…行動してる限り「何も濡らさない」というのはほぼ不可能で、「濡れても大丈夫」というスタンスのほうが気楽でいられます。バッグの中身とかソックスとか。
そしてようやく到着した笹ヶ峰エイドのデポバッグでこの後の夜間パートで気温も下がることを想定してギアを色々と変更することにしました。
【必ずやると決めていたことをやる】
予定通りやることリストをこなしていきました。
笹ヶ峰エイドで変えたものはこちら↓
- ハット→ヘッドバンド:アクリマ / Light Wool Headband
- トップス:山と道 / 半袖Tシャツ
- ソックス:drymax / トレイルランニング1/4クルー(新しいのに履き替えた)
- シューズ:サロモン / S/LAB GENESIS
- ライト:milestone / Trail Master + UltrAspire / Lumen850Duo
【ツバはいらない】
当たり前ですが夜は陽射しが無いので帽子のツバもいりません。ハットはデポして、ヘッドライトを付けるためヘッドバンドに変更。ライトのバンドの肌あたりも良くなります。
【ちょっとの寒さ対策】
トップスをスリーブレスからTシャツに変更。脇&二の腕を隠すだけで体感温度はかなり変わります。日が暮れて雨もあり気温が下がることにうまく対応できました。疲労からスピードも思ったより出ないだろう→体温も上がりづらいだろうという点もありました。
【笹ヶ峰以降で雨が降ったら高グリップシューズ】
シューズもグリップ力と安定感の増すサロモン / S/LAB GENESISに変更。これも作戦成功。ゲリラ豪雨の影響で西登山道入り口から先、大橋林道の終わり頃までトレイルが川と化しぬかるみがひどく、走るのもままならない状況。走行距離も300kmを超えてラグの減ったサミットベクティブではかなり滑ったかな思います。(林道は走りやすくて良い!)
S/LAB GENESISは今年に入ってからウルトラディスタンスのサロモンアスリートのほとんど着用していて、ウエスタンステイツやハードロックを新記録で優勝したコートニーも履いていてかなり信頼されている様子でした。
フィット感やクッション、安定感のバランスなどシューズとしての完成度がかなり高いのだと思います。元々は5月のトレニックワールド彩の国のペーサーをするときに、奥武蔵エリアのようにアップダウンが続いてサーフェスがコロコロ変わるようなシチュエーション用に買った経緯がありました。個人的にもかなり気に入って履いていて、悪路×ロングディスタンスにはこれがいいです。
アッパーもインソールも疎水性が高く(水を含みにくい)長時間水分に浸かっていても排水されいわゆる「グチョグチョ感」はかなり軽減される印象で、実際レース後には、足裏が少しシワっとしているのみで靴擦れもなく終えることができました。ドライマックスのソックスと合わせるのがおすすめです!
【2灯は安心】
ライトも頭「milestone TrailMaster」と腰「UltrAspire Lumen850Duo」の2灯でかなり安心感。新しくなったLumen850Duoは照らされる視界のバランスも偏りが少なく良かったです。
ウエストライトで足元に近い範囲を照らし、ヘッドライトで「ウエストライトより先の遠い範囲」の視界を確保するように使っていました。両方とも光量はミディアム。頭160lmと腰400lm。これ以上明るくする必要もないなというくらい十分な光量で広い範囲を照らせます。
TrailMasterはこれまでに7時間くらいでバッテリーがなくなることがわかっていたので、使い始めから約6時間たった飯綱林道エイドでバッテリーを交換。走っている途中の暗いトレイル上でバッテリーが切れて交換するよりは簡単に済みました。
一方Lumen850Duoは、表記上は光量ミディアムで9時間の稼働時間で、実際にも約8時間半ほど使用してゴールまでバッテリーは切れませんでした。
【暑さ&擦れ対策は「薄め」&「短め」】
直前まで悩んでいたショーツもTANNUKI / Sato Wind Shortで成功。
雨が降ったり大量の汗をかいたり(水浴びしたり)で湿潤な状況が続くと、ショーツの裾と前ももが擦れて赤くなってしまったり、ショーツのポケットに物を入れるとその重さでウエスト部分の締め付けが痛くなってしまったりということがよくありました。それも特に40~50km以上の距離では。
ただこのウィンドショーツは(実は本番で初投入でしたが)物を入れすぎることのできないちょうどよいサイズ感の腰ポケットや、肌あたりの良いウエスト部分の作りのおかげで、そういった擦れが全く起こることなくレースを終えることができました。インナーとして履いていたT8の長めの丈も相まってよかったです。
元々は暑さ対策のため熱のこもりにくい「生地の薄い&丈の短いショーツ」として選んだこのアイテムですが、生地の柔らかさや水の含みにくさが、結果としてほとんどのトラブルを解決してくれました。
【塗りなおしが少なく済む】
ちなみに擦れ対策で「BodyGlide」も今回初めて使ったのですが、これまで使っていたワセリン系のクリームより長持ちする印象がありました。
これまでは汗で流れ落ちてしまい途中のエイドで何度も塗りなおしていたクリームでしたが、今回はスタート時に(少し厚めに)塗ったのみで塗りなおさずゴールまで。皆さん一度お試しあれ。
というわけでギア備忘録はこんな感じで。
色々考えて何が起きてもいいように備えていったのが功を奏しましたね。笑
何か起きたときに現場でどうにかする力も必要ですが、練習と同じく準備が8割みたいなところあるような気がします。ギアも。
とんでもなく速いレーサーでもない完走ギリギリペースの僕なりのギアセレクト、少しでも参考になればと思います
それでは!(来年は信越どうしようかな)
ばんり