ランニングと本の話 #4 Like the Wind日本版
(最後にお知らせいっぱいあります!)
こんにちは。
リッキー・ゲイツとの話をブログに書いてから、少し間があきました。皆さま、どんな夏を過ごされていましたか?
8月の終わりに、TDS(“les Traces du Duc de Savoie”「サヴォワ公の道」)を走りました。登りも下りも飽きるほど長かったです。寒さが苦手なので、風と雪のなかを進むのはえらい大変でした。
が、一度登ったら走れるエリアが続く”アルパインフラット”や、ヨーロッパアルプスの風景をまた楽しみたいなと今は思い始めております。
目次
ランニングとストーリー
さて、TDSに加えて、もう一つシャモニーに行った理由がありました。
Like the Wind Magazineを作っているジュリー&サイモン・フリーマンに会うためでした。
Like the Windは、世界各地のランナーのストーリーをまとめています。2014年に英国でスタートして、来年の春で40号目を迎えます。英語版創刊号でサイモンはこう書いています。
”ストーリーはランニングを形成する重要な要素だ。ストーリーは人生の重要な要素だ”
これまでサイモンたちが誌面に掲載してきたストーリーは、800〜900記事くらいあると言います。
キリアンやディラン・ボウマン、リッキー・ゲイツやコートニー、フランソワ・デンヌといったアスリート、アフリカの女性たちやパレスチナのランナーたち、フィリピンやニューヨーク、ロンドン、東京のカルチャー、トレイル、ロード、フェルランニング、旅の楽しみを含め、「ランニング」に関連する記事を幅広く掲載してきました。
そこにどんなコミュニティいてどんな歴史があり、ランナーたちがどんな内なる探求をし、どんなふうに政治や社会と渡り合いながら走ってきたのか。
そんなストーリーの数々が写真やイラストと一緒に印刷されている刊行物が日本にもあったらいいな——ということでLike the Windに会いにシャモニー行ったのでした。
Like the Wind Magazine日本版 #01
2022年の夏頃からサイモンとジュリーと話しながら制作を進めてきました。そして2023年の夏に彼らと直接会うことができ、ようやく2023年10月27日からこの「Like the Wind Magazine」の日本版を発売できることになりました。
Instagram.com/likethewind.jp
www.likethewindmagazine.jp
海外のコミュニティの翻訳記事に加えて、井原知一選手や、LONO BRAZIL III、田中希実選手の様子、京都のMonkey Crewの上野さんのエピソードなど、日本版オリジナル記事もたくさんあります。RBRG桑原さんのエッセイも掲載しています。
下にある目次をご覧いただくと、今までのランニングのメディアとは少し違った内容という印象かもしれません。パフォーマンスやレースといった情報に加え、いつもとは少し違った角度で語られるストーリーを読んでいただけたら幸いです。感想もお聞かせいただけると嬉しいです。
イベントシリーズ
それから、10月27日からリリースされるLike the Wind日本版について、桑原さんともしばし話をしてきたのですが、イベントシリーズをやります。ぜひご参加いただいてお話しできると良いなと思います。来日しているジュリーとサイモンもいます!
雑誌はRBRGでももちろん手に入るようにしたいと思いますが、まずは、www.likethewindmagazine.jp へ。先行ご予約受付中です。
- 10月23日「読書とランニングの時間#3」by RBRG+木星社 with LTW
- 10月26日「Tokyo Running Cruise by Run boys! Run girls!」with LTW
- 10月27日「Like the Wind日本版ローンチパーティー@The North Face Sphere」
#01 CONTENTS(目次)
エディターズ・レター
ジョイ・オブ・ランニング 走ることはどんなことなのか
世にも奇妙なトレイルランニングレース、バークレー・マラソンズの片鱗
バークレーを撮るということ アレクシス・バーグ
走ることはつなぐこと ポストコロナ時代のランニングの風景
- クルー・カルチャーの発祥といま/NYC
- チアゾーンの魔法/ベルリン
- マイル21/ロンドン
- ポストパンデミックのコミュニティ/トロント
- ハックニーのキッズはどうやって機会を得るのか?
- マリリンに近づく一年
- シャーロッツビルのランナーからの聞き書き
- ウルトラトレイルランナー、井原知一は何をつなできたのか?
山のない国・リトアニアのチャンピオン ゲディミナス・グリニウスの旅
パンデミック・音楽・ランニング ジャイルス・ピーターソン
ランニング随想:ランナーの憂鬱 走ることとメンタルヘルス
- 世界7大陸最高峰を行く
- ルーシー・ベアトリクスのモデル時代といま
- 見えているかしら?60歳の私も走るのよ
- ラブレター
- 18本目のボトルを空けて 中毒者の回想
- 逃亡線
- シリアスランナーになるための技術トップ20
RUN // CLICK フォトグラフィー
湘南国際マラソンとマイボトル ザ・ノース・フェイスがつくる新たなスタンダード
木星RC通信
- ケニアにて 田中希実と過ごした午後
- ランニングとカルチャーの交差点 LONO BRAZIL III
- Voices from Tokyo 桑原慶
- Meet the Runnerスペシャル 京都編・上野洋路とリッキー・ゲイツ
- ブックガイド『アメリカを巡る旅 3,700マイルを走って見つけた、僕たちのこと。』
きっとあるはずのコミュニティ 若林恵
日本版の制作メンバーと、次号に向けて
日本版#01の翻訳は、近藤隆文氏(クリストファー・マクドゥーガル『BORN TO RUN 走るために生まれた』NHK出版)、川鍋明日香氏(リッキー・ゲイツ『アメリカを巡る旅』木星社)、宮本裕人氏(『いくつもの月曜日』ロブスター)、鈴木未来氏(ライター、翻訳家)が担当しています。カバーといくつかの本文イラストは石橋凌さん、同じく本文イラストは芳賀あきなさん、太田マリコさんという素晴らしいアーティストが描いてくれました。デザインは吉田憲司氏(ツマサキ)、そして編集面では若林恵氏(黒鳥社)が協力してくれて、コラムも書いてくれています。
次号のテーマも考え始めました。アイデアやストーリーも募集中です。お気軽にお寄せください。@likethewind.jp
長くなりました。いつもブログの更新が遅い割にすみません。
ではまた!