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2023年11月4日

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今年も走ってきました!【ハセツネCUP2023】

今年で第31回目の開催となる『日本山岳耐久レース長谷川恒男Cup』a.k.aハセツネCUPに今年も参加してきました。私自身4度目の参加となるこのレース、学校の定期テストのような、定点観測のような、そんな自分の力試しになる大会かなと思っています。

ハセツネってどんなレース?

ご存知の方も多くいらっしゃると思いますが、これから出てみたい、興味ありという方のために詳しく説明していきたいと思います!

エントリー方法

ハセツネは国内の人気の高いレースです。春に開催のハセツネ30K 、秋のハセツネCUPがあります。秋のハセツネを確実に走りたいという方は、ハセツネ30Kで男子500位以内女子50位以内で完走すれば日本山岳耐久レース長谷川恒男Cup大会への優先エントリー権を獲得できます。30Kに参加せず秋の本戦に参加したいという方はクリック合戦でエントリー権を勝ち取る必要があります。

トレランレースではなく山岳耐久レース

・日本山岳耐久レース、通称長谷川恒男CUP→略してハセツネCUPと呼ばれている。

・総距離71.5km、累積標高差4,582m、制限時間24時間、五日市中学校スタート、五日市会館ゴール

・スタート時間は13時なので夜間走行はマスト

・補給箇所(エイドステーション)はなし、給水箇所は42km地点1箇所のみで1.5L受け取れる

・他者から補給や補助を受けた場合は失格となる

・必携品のチェックなどは無い。装備品、補給など全て自己責任であるということ。

ルールはざっくりこんな感じ。

いわゆる通常のトレランのレースと違ってエイドステーション、必携装備品、装備品のチェック等はありません。したがって、夜間走行に必要な装備品(ライトや防寒着等)や自身の想定タイムに見合った準備する必要があり、持ち物の個人差が大きいです。

コースマップ

ハセツネ公式HPより

コース高低図

ハセツネ公式HPより

どうしてハセツネを走るのか

補給は全て自分で補う、エイドステーションもない(給水1箇所のみ)、ナイトランがメイン、etc……トレランのレースってエイドステーションも楽しみの一つではありますよね。その楽しみもない、全部自分で背負って走るなんてしたくない!って思う方もいるかもしれません。

でもそれがハセツネ、唯一無二の大会なんです。毎年同じコース、そして同じ時期に開催されるので、自分自身の力試し、走力の定点観測ができるというわけです。スタート前の少しピリッとしたムードもハセツネならでは。

レース振り返り

それでは今年のハセツネの振り返りをしてみたいと思います。

スタート〜第一関門浅間峠

夕方から雨の予報でしたがスタート時刻の13時には雨がポツリポツリ、、気温は低めでシェルを羽織っても良いかな、と感じるくらい。補給食はMEDALISTのジェルを中心に予備でおいエナ1本、グミやカロリーメイトなど。水分はハイドレーションに麦茶1.2L、500mlボトルに麦茶、GUロクテイン(サミットティー)をそれぞれ1本ずつ、合計2.2Lくらい。涼しかったので例年に比べて少なめで大丈夫と判断。私の場合、気温の高い時だと3Lくらいないと給水ポイントの月夜見まで持ちません。

13時スタート。

最初のロードはみんなものすごいスピードを出して行くので、飲み込まれそうになりながらも冷静に進む。広徳寺の登りは練習だと歩いてしまうんですが笑、レースでは不思議と走れるし応援の方が多いのでテンション上がります!

今熊神社の入り口では友人の姿も!応援ありがとうー!

と言って登り始めたんですが、なんとここでプチトラブル。

ハセツネでしか使わないハイドレーション。残量が分からないのでいつもハイドレーションから消費するんですが、そのハイドレからの麦茶が飲み口から出てこない!吸っても吸っても出てこない!え!なんで!?スタート前には飲めていたはずなのに。。焦っても仕方ないので今熊神社までの登りでは胸のボトルからちびちび給水。

飲み口のロック機能が回すタイプだと思い込んでいて、どちらに回しても出てこない、、背中でホースが折れちゃっているのかな、、なんて考えながら試行錯誤。ひょんなことから飲み口が手前に引っ張れることが判明、試しに吸ってみると麦茶が出てきたーー!ロック機能が押してロック、引いて解除という単純な機能でした。。こういった基本的なことは事前にきちんとチェックしておかなくてはいけないですね、反省。というわけで無事に給水ができるようになりました笑。ふぅー。

浅間峠までの部分は1週間前にチームのみんなと試走したコース。間違って進んでしまったところも覚えていたし、前後にランナーもたくさんいたし落ち着いてマイペースで進んでいきました。市道分岐を過ぎてもうすぐ醍醐丸!と思っていたら遠くから声援が聞こえてきた!近づくにつれ、どこかのライブ会場を連想してしまうほどの大声援、これは元気もらえましたー!

ここから5〜6kmほどで第一関門の浅間峠ですが、補給を怠らずにだいたい1時間ごとにジェルを投入!連行峰、三国峠、軍刀利神社の長くはないけど何度か続く急登も難なくクリア!やっぱり補給大事!

去年は大雨が降っていて、ここは走りにくかったんだよな、、それに比べて今年は走りやすい!!天国みたい!なんてことを考えながら浅間峠に到着!

第一関門浅間峠〜第二関門月夜見駐車場

浅間峠についたらやることはザックからヘッドライトを出し装着、ハンドライトをすぐに取りやすい位置に移動する。

これをサクッと終わらせるつもりが、なんだかハイドレーションのホースとヘッドライトのコードがうまく収まらずワタワタしてしまい、ヘッドライトを調節しながらリスタート。すると、応援に来ていた元ランボースタッフのミズコッシーにそれを指摘され思わず苦笑してしまいました。

浅間峠からは日没も近づき、段々と暗くなってきました。走りやすいセクションも続くので2、3名同じスピードで走っているトレインに乗って足元だけに集中して走ることができ、あっという間に前半のボス山、三頭山への登りが始まりました。といっても三頭山の手前の大沢山の方がいつもキツく感じるんですが、避難小屋へついてしまえばあと一踏ん張りで三頭山!

今年からのルールで三頭山付近では歩行区間が設けられており、テープが張られていてコースを外れては通れないようになっていました。もちろん皆さんルールを守って歩いていました。(この辺りはそもそも走れるところが少ないんですが…)

前半のボス三頭山を征して、あと6kmほどで第二関門の月夜見駐車場。雨もそこそこ降っていて吐く息も白かったけど、私は走れていた(動けていたので寒さをあまり感じなかった)のでレインジャケットは着ずにTシャツ+アームカバーで調節。そういえば月夜見までの峠でボランティアの方がコース誘導に加えて、『ただいまの気温6度でーす!』って教えてくれました。寒い中ありがとうございました!

ところどころガスも少し出ていたのでヘッドライトに加えてハンドライトで足元を照らしました。登りは多少見えづらくてもヘッドライトで十分なので、登りはヘッドライトのみ、下りでハンドライトをMAXに明るくして走りました。

ハセツネは必ずと言って良いほどガス(霧)が発生します。自分のライトの光が霧に反射して見えづらくなってしまいますので、メインのライトを電球色のライトにしたり、黄色いフィルターを貼ったり(車のフォグランプみたいに)、ハンドライト、ウエストライトなどを組み合わせて二方向から照らすことによって見えやすくなります。下りで前が見えないのはスピードが出せないばかりか、とても危険!

第二関門月夜見駐車場〜第三関門長尾平

ハイドレーションの中身がほぼ空っぽになりましたが、ふたつのボトルはほぼ手をつけることなく第二関門の月夜見駐車場へ到着。500mlのペットボトルの水、またはポカリを合わせて3本まで受け取れますが、手持ちの水分に余裕があったためポカリを2本だけ受け取りました。

ここでやるべきことは

・ハイドレのホースをザックにしまう

・ボトル1本にポカリを移す

・補給食をザックから前ポケットに移動

・念の為メインライトのバッテリーを交換

これらをやっていると、昨年もここで一緒でしたよねと女性が話しかけてくれました。その女性曰く、『昨年よりかなり早い』という情報。そういえば私、時計全然見てなかった!!笑。でも体感でも去年よりは走れている感覚があったのでちょっと嬉しかったです。KOUMI100(同日開催の大会)を走っている仲間もきっと今頃頑張っているだろうし、私も頑張らなきゃなーって思いを馳せたりして。

トイレは特に行きたくなかったし、レインも着るか迷ったけど熱くなってしまいそうだったので最低限のことを済ませすぐ出発。滑りやすい長い下りを今年は転ばずに走り、いよいよ後半のボス山、私の苦手な御前山までの登りが始まる。登りながら補給も忘れずにしっかり摂って、黙々と進みました。前後にはランナーはゼロ、ひとりぼっちで辛かったけど早く御前山を征したい一心で登りました。人は辛い時に口角を上げるだけでも笑顔になり、脳が楽しいことをしているんだと騙せると聞いたことがあったのでこの登りは常に偽笑顔を作りながら登っていました笑。皆さんもやってみてください!偽笑顔の効果がどれほどあったかはわからないけど、惣岳山に到着、御前山まであと少し!

『御前山 山頂でーす!』

この声が聞こえた時はなんと嬉しかったことか!

ここからの下りは元気いっぱい、まさに覚醒状態であっという間に大ダワ到着。ここでちょっとトイレに寄りたい気持ちも少しだけあったけどスルーして大岳山へ。この山はそこまで長くはないけど急登もあり、去年はここの登りで眠くなってしまった。その反省も生かし、ここでカフェイン入りジェルを投入。これがうまくいったのか、スムーズに大岳山もパスし第三関門へ。

第三関門長尾平〜ゴール

関門を通過して、久しぶりに時計を見ると22時34分。自分でもびっくり、昨年より45分程早い!このままキープしてゴールを目指したい!日の出山手前の階段はもう足が悲鳴を上げていたけど、ボランティアの方からの『おそらく女性の順位で一桁ですよー』という信じられないような情報を耳にする。日の出山をパスし、いよいよ金毘羅尾根に突入。下り貴重なんだけど若干の登り返しのある尾根で、ゴールまでここを爆走できれば合格!と自分の中で課題にしているんですが毎年達成できず笑。このまま行けばゴールタイムも去年の自分を超えられそうだし、爆走したかったけど何度も繰り返される登り返しにやられ、今年も全部は走り切ることができませんでした。。根っこだらけのテクニカルな場所もあるので転ばないように集中して走り、気づけばコンクリ橋。街の明かりも見えてきた、ゴール間近だ!終盤はゴールして早くビールが飲みたい!なんてことばかり考えていました。

住宅街に出て、ロードもしっかりと走りいよいよゴーーール!!!

11時間08分25秒 女子総合8位

去年の自分のタイムを44分ほど更新、女子総合8位でゴールすることができました。

レースを終えて

レースの後はお楽しみの生ビールをぐびぐび。お風呂にのんびり入って会場に戻ってきてからもビールをぐびぐび笑。そして鹿肉入りのラーメンをいただきました。美味しかったー!

ちなみに私は今年で4回目の参加となりましたが、自己記録を更新することができました!過去の成績は以下の通りです。

第24回(2016年) 12時間04分19秒 女子14位

第25回(2017年) 12時間39分9秒 女子25位

第30回(2022年) 11時間52分57秒 女子17位 (2023年のレースレポート)

第31回(2023年) 11時間08分25秒 女子8位

来年も参加するかはわかりませんが、今回の記録の8分が余分だなー、要らないなー、と思ったりもしています笑。自分の力試しに良し、仲間とバチバチタイムを争っても良し、仲間とチーム戦で参加も良し、と結構楽しい大会です。レースに出ずとも、ハセツネコースは素晴らしいコースなのでぜひ一度走ってみてくださいね。

PROFILE

キー | Kiyoko Nakata

とにかく楽しい事と辛い食べ物とビールが大好き!
スロースターター、後半粘れるので長い距離を走ることが好きです。
2017トレニックワールド彩の国100で初の100mile完走
2018UTMF完走
2018KOUMI100で女子総合優勝
2019UTMB完走
Runboys!Rungirls! TRCマイラーチーム所属

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