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2019年9月16日

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UTMB“Ultra Trail du Mont-Blanc”完走しました

私がトレイルランニングに出会ってから、いつかは走って見たいと思っていた憧れのレース、UTMB。モンブランの周りの山々をフランスを起点にイタリア、スイスの順にぐるりと171km走る、世界で最も大規模と言われるウルトラトレイルレースです。なんと私は初めてのエントリーで見事当選したのでした。

〜スタートまで

当選したら次にする事
エントリーフィー支払い、健康診断の結果をデータ化して送る、電話番号の登録、ビブ受付日時指定など、細々したことが結構あります。うっかり忘れてしまうと大変!
あとは宿泊先と航空券の手配をして、ギアのお試しやチェックをして当日まで調整をするだけ。私はランボーズ(RBRG TRC)の仲間5人で会場近くにあるアパートをご一緒させてもらいました。

レース3日前にモスクワ経由で現地入り。ロストバゲッジが心配だったので、必要最低限のものは機内に持ち込みました。同じ飛行機に乗っていた友人がまさかのロストバゲッジ、、翌日にはアパートに届きましたが実際にこんな身近に起こるとは。。
まずは街を散歩がてらゴールゲートへ行き、みんなテンションMAX!絶対にここに帰って来ようね、と誓い合い朝から赤ワインで前祝いw。サラミやチーズ、フルーツがとても美味しい♫

初日の朝食。朝からチーズにサラミに赤ワイン!w

食べて飲んでばかりですが、観光も楽しんで来ました。ボッソン氷河と行きたかったエギーユ・デュ・ミディ。標高1000mほどのシャモニーからゴンドラに乗り、途中一回駅で乗り換えて標高3777mのミディまで20分ほどで約2800m近くも一気に登れちゃうんです。ゴンドラの中から登山者が見えたのですが、その、人の小ささに目を疑うほどでした。スケール大きすぎ!!ミディに到着するとモンブランがすぐ近く(に感じるだけですが)に見え、ものすごい感動でした。帰りのゴンドラの途中の駅で降りて、ゆっくりとトレランをしながらモンタンヴェール展望台へ。展望台からは登山鉄道でシャモニーへ戻りました。まるで『世界の車窓から』のようでしたw。

ボッソン氷河。氷が青い!年々氷が減っているとか。
ミディから見たモンブラン。絶景でした。
ミディのこのガラス張りの展望台はスリル満点!

いよいよレース前日。エキスポで買い物をしたり装備チェックも無事に済ませ、ゼッケンを受け取ると一気に実感が湧いて来ました。早めに就寝、レース前日もギリギリまでゆっくりと過ごしました。

スタート〜イタリア(Lac Combal)

手拍子からの“Conquest of Paradise”は鳥肌モノです。

いよいよレース当日。スタート1時間前に雨に降られて少し焦ったけどすぐに止み一安心。スタート数分前には“Conquest of Paradise”が流れ、鳥肌が立つと同時に感動でウルウル。これからスタートだというのに泣くのはまだ早いw。

スタート!!!

ものすごい歓声、多くの方に見送られ、かなりのスピードに飲み込まれました。2〜3kmはその状態だったかな?とにかく速すぎたのでペースを落としつつ気持ちも落ち着けました。でも前半は関門が厳しい(私にとって)ので、あまりゆっくりもできない…
8km Les Houches 18:47
ここでストックを出し、ウォーターエイドなのでスルー。
21km Sant-Gervas 21:01
やっと日没、ここでヘッドライト装着。チームの仲間とも会えたけど、トイレが遠くて諦めてすぐに出発。
31km Contamines 22:50
エイドの前後は町中が凄い賑わい。いろんな人がゼッケンを見て名前を呼んで応援してくれるし、エイドを出たところでビールを差し出して盛り上げてくれる人が多数!これは!!飲まないと!!ということで二口だけいただきました。ビール飲んだだけで『あなたノリがいいね!(たぶん)』と拍手喝采w!暑いのもあって美味しかったなぁ〜♫
ここから本格的な登り、頑張りすぎずマイペースを貫く。
39km La Balme 0:38
この辺りでもチームの仲間と一緒に走ることができました。会話をしながらだといつもの練習みたいでリラックスできたし何より心強い!ちょっとづづみんなのペースがばらつき、周りが外国人ばかりになった。エイドのスープがまだ美味しく飲めていました。まだまだ岩場の登りが続き、登った分だけゲキくだり。登りは寒いけど下りは暑くなる。面倒だけどジャケットで体温調節もしっかり!
50km Les Chapieux 3:24
ここで装備チェック。レインジャケット、サバイバルブランケット、携帯電話を確認されました。音楽がガンガン流れる賑やかなエイドだなーと思いながら食べられるものと飲み物をしっかり補充。だいぶ先に進んでいたと思っていた仲間と会えた!また一緒にエイドを後にし、いよいよイタリアとの国境を目指しました。この登りが辛かった!風が強くて寒いし、なかなかピークにたどり着かない。当たり前だけど山がとてつもなく大きく、ランナーのライトがかなり遠くに見えてしまうのが心が折れそうになりました。早くも幻覚だったのか!?山小屋のようなものが何度も見えました。所々で足が止まったものの、ようやくイタリアだー!!(涙)

フランスとイタリアの国境、セーニュ峠。風が強く寒かった。

イタリア〜スイス(Gland Col Ferret)

60km Col de la Seigne 5:56
イタリア入ったー!長かった!仲間と喜びを分かち合うもまだ60km。メモを確認すると『セーニュ峠は遅くとも6:00通過…』ちょっとペースあげないといけないかな?と少し不安になりましたが、ようやく空も明るくなり始めたので気持ち的にも前向きになりました。
65km Lac Combal 7:43
朝靄に包まれたコンバル湖が綺麗でした!写真が撮れなかったのが残念です!水が大きなタンクからしかもらえず、色々心配だったけどフラスクにいれて出発。それにしてもこの距離進んでもランナーが途切れないのにびっくり!一人になる時間はほぼ皆無、おかげでロストの心配もありません。モンブランの裏側を眺めながらも、気持ちが悪くなって来たかも。。こんな距離で胃がやられるなんてー!そして一緒に走っていた仲間も具合が悪そう。お互い励まし合いながら一緒に先を進みましたが、だんだん私が走れなくなって来たので仲間は先へ行ってしまいました。
74km Checrouit 10:01
先に進んでいると思った仲間がエイドで待ってていてくれて嬉しかったー。そしてもう一人チームの仲間と友人二人にも会えて元気出ました!今思えば超美味しそうなイタリアのパスタが食べられなかった事、かなり悔やまれますw。次のエイドはドロップバッグのあるクールマイユール!早く午後ティー飲みたい♡それだけでもポジティブになれ、4kmの道のりはあっという間でした。
78km Courmayeur 11:06 IN 11:52 OUT
ドロップバッグを受け取るとモワーっと暑いエイド内。堪らず外へ避難。このエイドでは多くの友人に会えたし思ったより食事も摂れました。でも、ここまで一緒に走っていた仲間がまさかのドクターストップ。。本人が一番悔しい思いをしているだろうに、私も泣きそうになったけど必ず完走すると約束をしてエイドを後にしました。しばらくロードの登りが続き、めちゃくちゃ暑い!ロードが終わるとかなりの急登。途中座り込むこと数回。周りの外国人ランナーが心配してくれました。些細な優しさが本当にありがたい。
83km Bertone 13:37
ここからは事前にきついと教わっていた場所。気持ち的にも構えていたせいなのか、すこし体調が復活したのか、だいぶ調子が良く自分的には良く走れた区間でした。道端で寝転んでいる人を羨ましく思いながらひたすら進みました。
90km Refege Bonatti 15:13
エイドに着くなり日陰にゴロンと転がる。景色も良いし、日陰だと風が吹いて涼しいのでとても気持ちがよかった!10分ほど横になっていると仲間や友人が合流。いつのまにか、顔を合わせる度に『完走しようね』が合言葉になっていました。それにしても気持ちが悪い。。
95km Arnouvaz 16:38
前のエイドから一緒だった仲間とエイドに着くなり、ここでもゴロンと寝転び束の間の睡眠をとりました。そして胃薬も分けてもらい、ジェルは全く受け付けないのでバナナを無理やり押し込み、あまり時間もないので出発!いよいよコース上最高地点へ向かいます。途中気分が悪くて座り込んだり立ち止まったりを繰り返し、やっとの事でグラン・コル・フェレに到着!そしてここからはスイス!やったぁーーー!

コース上の最高地点グラン・コル・フェレ。雷雨と雹に打たれました。

スイス〜フランス(Chamonix)ゴール

101km Gland Col Ferret 18:47
やったぁーー!と喜びに浸る暇もなく、ゴロゴロゴロ…と雷が鳴ったかと思ったら雷雨になり、慌ててレインジャケットを着込んでいたら雹まで降って来て気温がグッと下がりました。慌てて中にフリースを着込み、防水グローブを着用!いやー、ストックに雷が落ちるのでは?という恐怖心でいっぱいでした。でもゆっくりしている時間もないので早く山を降りようと必死に走りました。(かなり遅かったですけど)
エイドだと思ったモンゴルのゲルのような小屋はエイドではありませんでした。いよいよ2回目の日没、メンタルも弱ります。
109km La Fouly 21:13
関門時間が22:30だというのに結構みんなのんびりエイドにいて驚き!私は最低限の滞在時間ですぐに出発。この辺りではもう道端で戻したり座り込んだり…でもスイスの街並みはとても綺麗でした。街中でチップの計測があり、そこでトイレがあるか聞いたが『NO!』と言われ諦めかけた時、近くにいたスタッフのおばちゃんが『トイレ行きたいの?そこの飲み屋さんで借りなさい!(たぶん)』とスイス人が酒盛りしているお店のトイレをお借りすることができました。お礼を言っていざシャンペ湖へ。高低図を見る限りきつそうではないのにメチャクチャきつかった!!湖が山の上にあるなんて想像できませんよね?思い込みですがw
心が一回折れましたが、やっとの思いでエイド到着!
123km Chanpex-Lac 1:23
とりあえず寝ようとエイドIN。すると他の選手のサポートに来ていた友人に会い、温かいそうめんをいただきベンチで寝ているとダウンをかけてくれたりして本当にありがたかったです。10分ほど寝てから出発。ここから次のエイドまで17kmもある!眠くて眠くて、寝転べる岩を見つけてはゴロンと横になり数分目を瞑る事を繰り返していました。そのうち、岩のベッドを見つけるのが得意になりましたw。日本では見たことのないかなり大きななめくじがいたので地べたにだけは横になれませんでした。ラスト、3つの山を超えるだけ、と言い聞かせながら進みました。
140km Trient 07:09
ここまでかなり苦戦して関門時間が1時間を切ってしまった!エイドでは相変わらずあまり食べられなかったけど、唯一スイカだけは食べられました。ここでも友人に会え、次の山は歩き倒しても3時間でいけるとアドバイスをもらいました。スイカだけではパワーが出るはずもなく、登りも下りもきっちり歩き倒しました。
150km Vallorcine 10:32
気づけばもうフランスに入ってる!!あと少し、頑張れ私。あと860mほど登れば本当に最後のひと山を越えゴール!それだけを考えて無心で登り続けました。モンブランもどーんと見える山頂で、まさかの友人に会うことができて元気もらえました。少し急いだ方が良いとのアドバイスももらったので、できる限り走ったような気がします。この辺りの記憶は、はっきりと覚えていないのですw。遠くに見えているのになかなか辿り着かなかった最後のエイドに到着。
161km La Flegere 14:15
エイドに着くなり『Congratulations!』と係の女性がハグしてくれたのです。まだゴールしたわけではないのに涙が溢れました。コーラを飲んですぐに出発!早くゴールしたい!!!長い長い下り。シャモニーの街が見えているのになかなか近づいて来ないのには焦りました。ここまで来て関門アウトは絶対いやだー!後半から抜きつ抜かれつしていた友人と一緒に走ってようやくシャモニーの街へ戻って来ました。だんだんと迎えてくれる人が増えて来て、ようやくゴールを確信。すると、体調不良でドクターストップなった友人が待っていてくれていたんです。もう、何を言ったか覚えていないけどとにかく色んな感情が溢れて涙・涙…
その先にも走り終えたチームメイトや友人たちがゴールで待っててくれたのです。こんなに嬉しいことはないですね。

ラスボスの山頂、テッドオーヴァン。日陰がなく暑かった。日焼けがw

制限時間46時間30分のところ、私のゴールタイムは45時間33分13秒でした。こんなにも素晴らしい景色に囲まれ、辛く厳しいレース展開でしたが、頼もしい仲間や友人に支えられ、無事にゴールすることができました。
改めて、トレイルランニングに出会えてよかった!諦めずにゴールを目指してよかった!この経験は私の一生の宝物です。
応援してくださった皆さん、現地でお会いした全ての方、この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました!!

仲間が待っててくれたゴール!みんなありがとう!

PROFILE

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キー | Kiyoko Nakata

とにかく楽しい事と辛い食べ物とビールが大好き!(笑いの沸点が低い事で定評ありw)
スピードが無く、諦めの悪い性格なので長い距離を走り続けることが好きです。Runboys!Rungirls! TRCマイラーチーム所属。2017トレニックワールド彩の国100でマイラーになり、2018UTMF完走、2018KOUMI100で女子総合優勝

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