Vol.10 OSJ KOUMI100
前回のブログの記述通り、長野県小海町で開催された100マイルレース
「OSJ KOUMI100」を走ってきました。
目次
レース概要
OSJ KOUMI100
開催日程/2021年10月9日,10日
距離/175km 7500mD+
(35km 累積1500mの周回コース×5)
制限時間/36時間
関門/4周(140km) 28時間
コースは35kmの周回コースを5周。ロードと林道が大半を占め、トレイルは『にゅう』の区間のみ。試走した時も感じたが、にゅう以外はかなり走れるコースだ。
目標タイムと戦略
初KOUMI完走に向けて、以下の事を念頭におきました。
- 登りは1周目から全部歩く。
- エイドで座って休憩しない
- 止まらず遅くても前へ進む
- 5周ループする事と175kmという距離は一旦忘れる。
- 登りが苦手なので一気に約700mアップする『にゅう』は心を無にして登る。
- 『30時間超のハイキング』に出かけるイメージ。補給食にお菓子をたくさん持っていく。
当初タイムは行き当たりばったりでいいかな〜と思っていましたが、ペーサーとサポートクルーもいる事だしある程度目安の時間がわかっていた方が迷惑かからないよな…と直前に目標タイムを決めました。(結果1周目から目標タイムを大きくかけ離れましたが、、)
過去のリザルトをざっと見て自分と走力が近そうなランナーの方を参考にした結果、目標タイムはこのように設定。
①6:00
②6:30
③7:00
④7:30
⑤7:30
TOTAL34:30
KOUMI完走者に聞くと『1周目は飛ばしすぎてはいけない』と皆口を揃えて言うので、とりあえず1周目はペースを抑えて6時間。そのあと30分ずつ落とすイメージで。
リザルトを見ていると、4周目より5周目の方がタイムが速いランナーが多いので、なんとなく4・5周目は同じペースでいけるかな と。
レース1週間前
そんなに追い込んだつもりはないが、一週間前に脛に違和感を感じる。こ、こ、こ、これはシンスプリント!!!?
過去に酷いシンスプリントに悩まされた事もあり、悪化する兆候を感じて駆け込み鍼治療。
違和感が爆発して怪我に繋がらないように、レース1週間前は大事を取ってほぼ走らず、バイク通勤とジムでのクロストレーナーのみで過ごしました。
また、気合入れ&キャップを被った時圧倒的にラクなため、ヒデキくんの美容室『Broccoli playhair』で刈り上げてもらいました。
レース前日
チームメンバーと新宿で待ち合わせし、一路小海町へ。
車内ではあまりお喋りせず、『100miles,100times』や『エスカレーターに乗るトレイルランナー』のKOUMI回を聞きながら大人しく過ごす。
お昼には会場の松原湖高原スケートセンターに到着。
受付を済ませて早々と会場を後に宿へ。
早く眠れるか心配でしたが21時には就寝して、2時過ぎには起床。
レース当日
久々にレース会場の高揚感を味わう。しかも100マイル、ループのコースではあるがこれから旅に出るワクワク感で全身満ち溢れている!!スタート前からみんなで記念写真撮ったりなんかしてとても楽しい気持ちだった。
昨年とは打って変わっての晴天、素晴らしい旅になりそうな予感しかない!
そして、まだ暗い中朝5時にレースがスタート。
1周目 5:06(目標6:00)
スタートしていきなり、周りのペースが速くてビビる。前方からスタートしたわけではないが、林道に入る直前でかなり抜かれた。でも焦らず自分のペースで。
そして苦手なにゅうへ。周りの流れに任せて登っていたら、にゅうはあっという間に終わった。にゅうが終われば1周終わったも同然。
1周終えて戻ってきて感じた事は『全然疲れてないし、走れるコースでめっちゃ楽しい!』同じペースで2周目もいけそうだけど意図的にペースを落とそうかなと考える。
2周目 5:39(目標6:30)
疲労感はないがペースを落として登りは比較的歩く。最初の林道を進んでいる時、両足の母指球に少し違和感を感じる。
にゅうに登る手前で知り合いを見つけたので、お喋りしながらにゅうを登る。1周目より若干長く感じたが、にゅうの登りはあっという間に終わった。
エイドに着いたら違和感のある母指球にテーピングしようと思い、最後のロードに出たところでサポートクルーに電話し、テーピングを切ってもらっておくようにお願いする。
エイドでに到着しテーピングを済ませると、すぐ近くで厚木大学のメンバーをサポートしていた厚木大学・学長の学くんが、シーフードヌードル食べる?と声をかけてくれた。
胃腸に不調はないものの食べ切れる自信がなかったので一旦断るが、意外や意外するすると入って汁まで残さず飲み干した。お腹がいい感じに満たされ、次の周回へと進む活力になる。4周目からペーサーをしてくれるJJさんの姿もあったので更に元気になる。
3周目 6:21(目標7:00)
徐々に陽も落ちてきた。
3周も走っていれば序盤の林道に対するスタンスとペースで自分の疲労具合が分かる様になる。スタートして最初のロードは元気だったが、林道の登りは疲れてきた。ペースが落ちる。
林道を進んでいるとだんだん薄暗くなってきたので本沢温泉からはハンドライトで進む。真っ暗だが復路を行く速いランナーとたくさんすれ違うので、すれ違う度に声をかける。知っている人に会うとテンションが上がり疲労感も軽減される。
稲子湯を過ぎた辺りで、ハンドライトからヘッデンに切り替える。ここで栃木から来たという自分より年上のランナーの方とペースが一緒になる。登りが苦手とのことなので、私が引っ張りながら一緒に進むことに。
私も登りは遅いけど、向こうは私よりペースが遅いのでなんとなくうまく引っ張れている気がした。足は重いけどお喋りで気を紛らわしながら進んだら、にゅうになんとか登れた。
しかし、2周目より明らかに登りがキツい。にゅうが終わったら終わったも同然、エイドで大好きなアクエリアススパークリングを飲む。
4周目 7:17(目標7:30)
ここからペーサーJJさんと一緒に進む。自分より前を進んでもらうが、全然追いつかない。
4周目のにゅうの登りはキツかった。5周した中で一番キツかった。
5周目 7:17(目標7:30)
かなりペースは落ちているが全部歩いても余裕でゴール出来る。ウィニングランならぬウィニングハイクだ。
足が全然動かないけど、少しずつでも前へ進めばにゅうにたどり着くしゴールも出来る。最後のにゅうを完登したらゴールしたも同然!
にゅうの下りを終えてロードに出てから1人の男性ランナーの方に「頑張れば32時間切れますよ」と声をかけられる。彼は微妙な勾配のロードの登りを颯爽と走ってすぐに姿が見えなくなった。
完走目標なので5周目は全部歩きでもいいかなと思っていたけど、その一言がきっかけで32時間切りを目指すことに。
登りは全部歩いたが、下りは動かない足を無理矢理前へ進めて走る。本沢温泉からの最後の林道の下りは4周目より速かった気がする。
走ってはいるものの、自分のペースが遅いので先を行くJJさんには追いつかない。遠い背中を追いかける。
結果、31時間36分26秒でFINISH!
32時間切れた。
完走できた喜びと安堵と、辛くも楽しいレースが終わってしまって少し残念な気持ちで胸がいっぱいでした。
序盤からペースが速くなってしまったけど、終始晴天に恵まれたことと自分自身大きなトラブルもなかったので想定より3時間近く早くゴールできました。
後々掘り下げると反省点は多々ありますが、終始楽しい気持ちで走れたのでOKかな。
女子総合8位、年代別2位で表彰してもらいました。
装備
- TOPS/Patagonia Capilene Cool Daily&Capilene Cool Lightweight,answer4
- BOTTOMS/走る練習cult harf tights
- CAP/Patagonia Duckbill Cap
- ザック/SALOMON ADVSKIN5
- 靴下/ELDORESO
- シューズ/TopoAthletic MTN RACER2
今年は昼夜問わず天候が安定していたので終始Tシャツ、ハーフタイツでした。レインはおろかウィンドシェルの出番もなかった。
初めてKOUMIを走ってみて
(※2021年のKOUMIのみ走った完走です)
KOUMI100は『ハセツネの裏でやっているメンタル勝負のメチャキツいレース』というイメージがありレース前はかなり不安でした。
今年初めて走ってみてビックリ、こんなに楽しいレースだったとは!
35km毎にスタート地点(エイド)に戻れるのでサポートクルーや応援の方、共に同じコースを走る選手に頻繁に会うことができ、気持ちはかなりラクでした。好き嫌いが分かれると思いますが、周回コースっていいですね。
またKOUMIは林道、ロード、トレイルの急登&激下りetcとサーフェスがバラエティに富んでいるので、様々な部位の筋肉をバランスよく使えたので脚に優しい感じがします。多分w
レース自体も楽しかったのですが、レースと同じくらい『KOUMI100完走』に向けて練習を積んだ日々もこれまた楽しかったなぁ と。
今は特に大きなレースの予定もないですが、また目標を見つけてトレーニングに励もうと思います。
この場を借りて、
レースでお世話になった皆さま、
練習に付き合ってくれたりKOUMI完走へのアドバイスをくれた皆さま、
本当にありがとうございました!